A Thousand Blessings
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2006年11月27日(月) 映画『幸福な食卓』の主題歌は“くるみ”


これを書いているのは、11月17日。日記の日付は?、、27日かぁ。
もうすぐ12月だね。


最近の日本映画は、予告編の段階で結構ネタをバラしてしまうものが
多いらしい。確かに『ただ、君を愛してる』の“あおいちゃんの例の写真”とかは、
映画のクライマックスシーンで初めて目にした時に
とてつもなく感動するであろうアイテムだが、きっちり予告編で披露されている。
映画公開中にナビゲートDVDが発売されたり(あれは、絶対に映画を見てから
買うもので、あくまでも本編がDVD化されるまでのツナギとして鑑賞するもの。
まあ、映画配給会社が考え出した新手の商売なんだが。)、
テレビで特集を組まれたりして「見どころ」を観客に予め教えておいてあげる、
という余計なおせっかいをしてる。
観客の想像力とか理解力を信用していないんだろうね。


映画館でまもなく公開の『幸福な食卓』の予告編を見た。
これもまた、よっぽど勘が悪くなければ、物語展開の予想がついてしまう
予告編で(苦笑)、つまり主人公(女子中学生)が何かを失い傷つき、そして
再生していく話なんだろう。ま、いいけど。

で、主題歌がミスチルの新録ヴァージョンの“くるみ”(新曲“しるし”
のカップリング)なのね。
スクリーンから流れてきた瞬間、不覚にもこみ上げてくるものがあって、
「よかったことだけ、おもいだして〜♪」
部分で、涙が止まらなくなっちゃって、
何なんだよー!この曲はよー!ちくしょー!(怒)と心の中で絶叫ですわ。

画面では主人公の女子中学生が走っている。いまどき珍しい
純朴なカワイイ子なんだけど、なんか、曲とイメージが合わない(笑)
“くるみ”というとてつもない名曲が発信するメッセージの、ほんの一部分しか
使われていないような気がしたのだ。意味、分かります?
画面の少女の心情を代弁する曲としては少し大人っぽいというか。
映画が高校野球のバッターだとすると、音楽はメジャーリーグの大投手といった感じで
もう完全に音楽が映像を超えてしまっているというか・・。
あれがスピッツなら、まだ分かるんだけど。いきなり“くるみ”はねぇ・・。


結局、僕は妬んでいるのね。 試行錯誤人生袋小路不良中年の
テーマソングだと勝手に思い込んでいたから(笑)
確かに現代の中学生もある意味では、すでに「歯車」だけど
オジサンの歯車ぶりはもっともっとしんどい。
いや、そういう言い方はいかんのかな?
イジメや自殺をテーマにした映画のエンディングで流れるなら
すごい意味を持っていると思うけど。いや『幸福な食卓』が
どういうテーマの映画かは知らないけど。


誰かが言ってたな。音楽は映像を超えてはいけないと。
そうだ、武満徹だ。


ちなみに『幸せな食卓』の予告編を見たのは今日。
映画館鑑賞4回目(!)の『ただ、君を愛してる』(なんか、俺、壊れたかも・・・)が始まる前。 
同じ映画を4回続けて見たのは、記録。
過去最高記録はレッドツェペリンの『永遠の詩』の3回。


響 一朗

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