A Thousand Blessings
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2005年12月03日(土) 5%の耳

ポップスのポの字のとばくちも理解出来ていない音大シンガー平原綾香
のニューアルバムは日本のポップスのカヴァーだそうで。
ま、そんなことはどーでもいいことなんすが(笑)
彼女を過大評価し、せっせとCDを買ってあげる信者さんたちが
「ぜひ!綾香さんにあの曲を歌って欲しい!」という主旨で選曲したとのこと。
どういう風にやったのかは、知りませんが。知りたくもないですが。
まず第一に、ファンが選んだ曲をホイホイ歌ってしまうその尻軽ぶりがすでに大きな
マイナス点。そんなもん、ファンクラブで信者に配ればいいことで、
それで商売しちゃうのはあまりに低俗。
第二に、ファンの耳を簡単に信用してしまうのは、自分の耳に自信がない証拠。
第三に、そんなファンが選んだ曲だから、「秋桜」だとか「いとしのエリー」だとか
「なごり雪」だとか「翼をください」だとか「桜坂」だとか「言葉にできない」
なんていうのが入っていたりするわけです。
平原のファンって、そんなもんなんですよ。
と、いうのは嘘で、本当はどんなアーチストのファンもみーんなそんなもんなんですよ。
ミスチルのファンが同じ理由で選曲すれば、絶対に「世界にひとつだけの花」あたりが
入ってくるはず。それは誰のファンでも同じ。
つまり高性能超小型音楽再生機のイアホーンを耳につっこんで
自分だけの世界に浸っている自称音楽中毒患者の(極論ではなく)95%くらいは、
たいした耳を持っていないのが事実。
誤解されると困るのですが、僕はこういう連中が嫌いとは言ってませんからね(笑)
人格を否定してるのではなくて、耳を否定してるだけすから。
人生の残り時間が少ないので、こういう連中の相手をしている暇がありません。
幸い僕の周りには残りの5%に含まれる友人が数人いますので
彼らとの交流だけで満足なのですが、
しかし5%を見つけるのにかなり苦労しましたね。

あ、言っときますけど、この5%って、別に僕の好みの問題じゃないですよ。
極めて論理的にはじきだした数字です。

3分間、お話すれば、あなたが5%に含まれるのか、それとも95%に含まれるのか
わかります。

くだらないことをダラダラと書き連ねてごめんなさい。
今、僕は、南インド古典声楽の最高女性歌手(帯に書いてあるそのまんま(笑))
M・S・スブラクシュミの「ライブ・アット・カーネギーホール」(1977年)
の2枚組CDに夢中です。
もちろん彼女のことは知っていましたが、このライブを聴いたのは初めて。
とてつもないショック。
毎日毎日、聴きつづけています。聴けば聴くほど、奥の深さのその深さ具合が
尋常ではないことに気づかされます。
今年の「墨田大賞〜個人的ディスカヴァー部門〜」に今、決定しました。
5%に含まれる人たちが聴くべき音楽。
おいおい、僕がエリート意識むき出しだって?(笑)
僕に一番欠けているのが、そのエリート意識ってやつです。
誤解無きように、よろぴくね。


響 一朗

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