A Thousand Blessings
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2005年11月26日(土) 堀込兄

予想通りの傑作と予想外の傑作。
それぞれ、今年の「墨田妖児が選ぶベストアルバム」の最有力候補です。
今のところは全くの同点。今後、どちらがヘビーローテーションになるかで決まります。

前者がくるりの新作「NIKKI」
後者がキリンジのお兄さんの方の初ソロアルバム「Home Ground」
音楽の咀嚼回数では、岸田繁も堀込高樹もほぼ同格でしょう。
方向性が違うだけです。

キリンジ弟の堀込泰行も「馬の骨」という変名でソロアルバムを出したばかりですが
僕は好きではありません。というか、僕がキリンジに夢中になれない原因は弟の歌い方
にあったりするのですが。
二人のソロアルバムを聴いて、お兄さんの声のほうが弟よりずっと良いと思いましたね。
むしろ弟いらないじゃん、って思ったりしました。
曲を書く才能は圧倒的にお兄さんの方がすごい。

アルバム「Home Ground」に収録された10曲全て良い!捨て曲なし!
しかも凝りに凝った、マニアックな曲作り。
ブライアンだのジミー・ウエッブだのバカラックだのスティーリー・ダンだの、
その他のありとあらゆるポップ職人からの影響がうかがえますが
決して、物真似に終始してるわけではありません。
どこか日本的な湿度の高さを感じさせるウェットな音づくりは
彼の志向するジャンルが洋楽ではなくて邦楽であることを
再確認させてくれます。つまり、かつてのニューミュージックってやつです。

それにしても、このアルバムはとにかく楽しい!それに尽きます。
奇異なコード進行は、一緒にCDにあわせてギターを弾くときに
初めて気づくもので、曲を聴いている時はほとんど意識することもないです。
この辺を、aikoは学んで欲しいですね。才能の差、ってやつなんでしょうが。

今、決めました。OK。今年のベストアルバム邦楽篇は
堀込高樹の「Home Ground」にした、っと!




響 一朗

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