A Thousand Blessings
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2005年06月02日(木) ショパン「夜想曲」  三上寛「異議なし!」

数年前話題になった映画に「戦場のピアニスト」というのがあった。
世間の評判ほどいい作品とは思えなかったし、僕にはあれほど終末的な状況を
何故、感情過多ともいえるほどのセンチメンタリズムで
表現せねばならないのかが理解できなかった。
かえって、悲惨な現実を見えにくくしてしまっているのではないか?
同じエンターテイメントでも(こちらも問題点はあるが)まだ「シンドラーのリスト」
の方が製作者の美意識の押し付けがなくて、素直に見ることができた。

さて、その「戦場のピアニスト」の中で主人公がショパンの「バラード一番」を
弾くシーンがある。大嫌いなシーンなのだが(笑)、
ショパンの過剰なセンチメンタリズムはある意味製作者の意図した通りの場面を
作り上げたかもしれない。

僕はショパンは苦手である。ショパンの気の毒な人生云々を持ち出されても
「あ、そうですか」といった感じである。
もちろん、殆んどの作品は聴いている。元彼女(いつの話じゃ?)が
ショパン愛好家だったので、付き合わされて、というより僕の方が彼女に
気に入られたくて(笑)ショパンを一時期集中的に聴きこんだ。(青春とは
愚かなものである)
砂糖菓子のように甘味のきつい旋律は、まあ良しとしましょう。
女性はあれでイクという噂を聞いたことがあるし。実際、僕の彼女はイッてたようだ。
高度な演奏技術が必要で、とりあえず指が動かなければ表現には
遠く至らないタイプの音楽。演奏家に指を速く動かすための「練習」を
強いり、時に骨折をしてしまったりする。
(というのは何かのテレビドラマにあったような)
装飾音の多さ。過去を振り返り振り返り、一歩も前に進めない、ネガティブな
曲展開。「もう、わかった!先へ進んでくれ!」と言いたくなるのは
僕だけではないはず。治りかけた傷口のかさぶたを剥がす行為。(意味不明)
って、いいとこ一つもないじゃん。
バッハとは対極にある音楽。おお!このひとことで十分だった。いろいろ書きすぎた。
僕の文章もショパン的ということか?(反省)

そんな僕でもショパンで好きな作品が数曲あったりする。
作品も限定されるが、演奏家も限定される。
作品は、ショパンが生涯に渡って書きつづけた「夜想曲」の中から、
格別な深みと味わいがあり、一般のショパンファンからは
支持されないかもしれない(知らんが)「14番」「15番」「18番」あたりは
今でも聴きたくなる。
演奏家はポルトガルの女性ピアニスト、マリア・ジョアン・ピリス。
彼女のDG盤こそが僕が唯一聴けるショパンである。

万が一(万・・・ですか・・)彼女が出来たら、ショパンでイカすかぁ・・・。
それも何だかなぁ・・・


・’゜☆。.:*:・’゜★゜


ショパンのあとに三上寛とは・・・!
三上寛の新作ライブが素晴らしい!三上が弾くフルアコエレキがすごいぞ!
僕もフルアコを買いたい。買うぞー。
曲目とジャケットをアップしておきます。

『三上寛/異議ナシ!〜新宿二丁目ライブ〜』
live at OPEN 07 december,2003

1 インバ
2 五百子先生と山羊
3 大きい羊は面白い
4 ここまでひかれた線
5 枝分かれ
6 端雲
7 楢山節
8 『ユリ』の主題
9 虎をペットにしている尼
10 黒く、飛ぶ人
11 ローマの雨
12 鄙びた漁師町
13 オートバイの失恋
14 青森県北津軽群東京村
15 ハチ公前
16 夢は夜ひらく
17 警察学校中退
18 かけら




ほんと、異議ナシじゃ!彼女ができたら、三上寛を聴かして
嫌われよう!


響 一朗

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