あたしと彼のこと
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今日、滅多に言わない愚痴を久々に彼にこぼした。 そして、全部言い終わらないうちに、不機嫌そうに彼にこう言われた。
「そんなことオレに言ってどうなるの? 聞かされる方は気分悪くなるだけなんだけど?」
なにやら、ものすごく不機嫌な顔だった。とりあえず誤っとこうという 私の悪い癖がでて「ごめん、気分悪くなるんだね、もう言わないよ」 なんて言ってしまった。
言ってから気付いたので、すこし考える。そして 「今までのわたしの愚痴いつもそんな風に聞いてくれてたの?」と質問。 彼が今まで我慢してきたのかもしれないと思ったからだ。
でも彼の応えはこうだった。
「は?なんでそうなるの、なんで話しがそれるの?」
「・・・え?」
呆然となった。話しがそれてるのは彼のほうだと感じた。 でも、いま言い返すのは、買い言葉になりそうだからやめておく。
暫く沈黙のあと、気をとりなおし、切り口を変えて聞いてみる。
「気分悪くなるって言うけど、あなたは以前たくさん愚痴言ってたよ?」 上司の事、交通マナー、世の不条理について頻繁に愚痴を吐いていた時も あった。何より私が言うより聞いている愚痴のほうのが圧倒的に多いのだ。
「オレそんなに言った? そんな覚え、無いけど?」 少し怪訝に、そして不満そうに言う彼。
「言ってたよ、たくさん聞かされたよ、会社のこと上司のこといっぱいね 覚えてないって言うけど、そりゃ愚痴だから…言いきればスッキリするよ だから忘れてて当然なんだと思うよ?」
少し考える様子のあと「・・・そうか、ごめん」 ふいに思い出したことがあるのか、勢いを無くして黙り込んでしまった。
ごめん、の言葉の中に、どちらかが言った分、聞かなくてはならないという 意味が含まれている様に聞こえた。わたし達は、辛いことを我慢しあう関係 では無い。そういうのは対等ではない。 それだけは分かってもらわないといけない。そう思って
「ね、私は愚痴を聞くのは慣れてるし、聞いても気分悪くなることはないの だからわたしには言って良いんだよ」 そう言っておいた。
彼はまだ納得いかなそうだったけど、不機嫌さは無くなった。 でも今思うと、もっと上手く彼に伝える言葉があったかもしれない。
私達は対等だから、自分に出来ること、出来ないことは、有りの侭受け入れ あえる状態であった方が良いよ、そんな感じのことを言いたかったのだけど うまく言い表せなかった。
もっと、その場その場で、的確に彼にアピールしたい。 自分の芯にある気持ちを、タイムリーに相手に表現したい。
切実に、そう思ったやりとりだった。もっと頑張りたい。
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