今読んでいる本

 「哲学と反哲学」という本です。まだ半分ちょっとくらい。
 これ、すごく刺激的です。
 僕のようななんちゃって哲学者には、かなり面白い。

 三章末尾の、ヴィトゲンシュタインに関する三編が非常に格好いい。
 読んでくださる皆様へも、ちょっとお裾分け。

 「あらゆる存在者のうちひとり人間だけが、存在の声によって呼びかけられ、<存在者が存在する>という驚異の中の驚異を経験するのだ」

 「私はハイデガーが存在と不安について考えていることを、十分に考えることが出来る。人間には、言語の限界に向かって突進しようとする衝動がある。たとえば、なにかが存在するという驚きを考えてみるがいい。この驚きは、問いの形で表現することは出来ないし、また答えなど存在しない。われわれがたとえ何かを言ったとしても、それはすべてア・プリオリに無意味でしかない。それにもかかわらず、われわれは言語の限界に向かって突進する。キルケゴールもまたこの突進を見ており、それをまったく似た表現(パラドックスへの突進)で言い表しているのだ」

 「言語は、その外にある対象や意味を指示する記号ではない。意味は言語のうちにしかなく、対象もその言語の生み出す現実なのだ」

 ため息が出ちゃいますね。
 
2005年04月07日(木)

日々 / いけだ