この週末は子供を連れて亀有の実家に帰った。 土曜日の日は母親が出かけていて留守だったので、親父と子供二人の四人で夕食のテーブルを囲むことになった。 実はおれは小さい頃から親父が苦手だ。昔から頑固で厳しい親父だったので、おれはよく殴られた。そういうとき子供をかばうのは大抵、女親である。だから、おれもご多分に漏れず母親のほうが好きだった。 子供を持ってみるとわかるが、子供がまだ幼い頃は男親は娘を、女親は息子を可愛がるものである。どういうわけか、そうなってしまうのだ。そしてそれは子供側からしてみても同様なのである。なんでなんだろうね。 おれが中学校に上がる頃になると腕力ではすでに親父を凌いでいたので、当然のように反抗を始めた。実際に手を上げることは少なかったが、なにかといっては親父に食ってかかっていた。そして、いつしか親父はおれにとって憎悪の対象でしかなくなっていた。 おれが結婚した後も、ヒトの家庭のことで口ははさむは、嫁の実家とケンカはするは、メシ時に屁をこくはで(笑)、まったくロクなもんではなかった。 でも、今回久々に親父と酒など飲みつつ、くだらない世間話などかわしていたのだが、なんかホント普通に話ができたんですよ。親父もおれもトシをとって、お互いまるくなったのか。以前は世間話からケンカが始まることもよくあったので(苦笑)。おれもとても楽しい気分で、親父と話した。
そして親父がポツリと言った。 「お前と飲んでこうやって話をするなんて、初めてだな・・・」
親父・・・
ボケたか、親父!!(号泣)
|