炎天下を歩き回った挙句、中々思う通りに物事が進まなければ誰でも機嫌が悪くなる。 特にお囃子家の暴れん坊将軍は・・・(爆)
もうお兄ちゃんの試合会場に向かう間、ずっとタケの事を攻撃しまくり。 ヒロの言う事も尤もな部分もあるから、嗜めつつも暫し黙って聞いていたけど もう限界じゃ!
いい加減にしなさいっ!これから皆で心を一つにして応援しなくちゃいけない時に こんなに空気を悪くする人達がいたら迷惑!! タケもタケで言いたい事も言えずにグジグジしているのは辛気臭い! 2人でここで待って居なさぁ〜い!!
ひっさしぶりに怒鳴りましたわよ。えぇ。往来で(涙) 流石に2人ともションボリ。
応援する気持ちがあるの?無いの?どうするの??? 子供達に詰め寄るアタクシ←暑さで一番ヒートアップしてる人
その時、私の携帯が鳴った。 「お囃子さん何してるの??早くおいでよ!試合始まってるよ!」 ぎゃ〜!!しまったぁ〜〜〜〜!!!!!!
豹柄のキャリーカート(派手?)を引っ張りながら、炎天下の舞洲アイランドを 走るべし、走るべし、走るべし。 試合会場に着いたら、お兄ちゃん達のチームが1点先制していた。
わ!1点先制してる! 今日の試合相手は3月の選抜大会で準優勝した強豪校。 先日の遠征でもチーム力は五分と五分。事実上の決勝戦とも思える試合なんだ。 でも先制!!凄い!!誰が入れたの??
「わからない〜。ゴール前でポンポンポンッ!って感じで入ったから・・・」
ホッケーと言う競技は、非常にサッカーに似たスポーツなんだけれど ボールが小さくピンボールのように球が流れて試合展開が非常に早い。 だから細かいプレイは誰がシュートしたのか、だれがファールしたのか・・・ 正直わからない事が多い(爆)
そしてそうポンポン点数が入る競技ではないので 実力が同じ位のチームの試合では0-0と言う事も決して珍しくは無い。 両チームとも非常に良く走るタイプのプレイをするので この暑さ・・・技術以上に体力勝負になるかもしれない。だから 点数が動くとしたら後半かな?なんて思っていたからね。
1−0のまま前半35分を終え、後半戦に突入。 自分の陣地に下がって、引き気味にプレイするお兄ちゃん達のチーム。 攻め入るチャンスを掴もう、カウンターを狙おう! とプレイしているのが良くわかる。 こう言う戦法はディフェンスに自信が無ければ決してできない事。 それだけウチのチームはディフェンスが優れているんだよね。
後半暫くしてから、カウンターのチャンス!! サークルエリア内に攻め込んでこのエリア内からシュートしないと得点にならない シュート→キーパーに跳ね返される→シュート→こぼれる→シュート・・・ でやっとなんとか得点。
2−0!!
途中1点を返されるも、2−1のまま試合終了時間は過ぎて行く。 あと10分!あと5分!!あと2分!!! 2年生のタイムコールが頭の中をグルグル、グルグル。 あと1分!!そう思った瞬間!相手選手が攻め込んで来て 慌てたディフェンスがファールをしてしまいショートコーナー、 サッカーで言う所のコーナーキックが相手に与えられる。 そのジャッジが下った瞬間、終了のホイッスル。
ホイッスル前のペナルティーの場合、そのままプレイは続行される。 ショートコーナーからの流れの球を止めれば、そこでプレイは終了だ。 一球。一球だけ止めれば勝てる!!
お兄ちゃん達も保護者も、誰もが99%の勝利を確信していたんだけど・・・
無情にも相手チームのシュートはゴールの中へ・・・
奇跡の同点劇により、勝負はPS(サッカーで言う所のPK)での 勝負にもつれ込んでしまった。
これ、心臓に悪いよ・・・(;´д` )
双方5名のシューターを決めて、順番でキーパーと一対一の勝負をする訳なんだけど、 相手が打ち、こちらが打ち。 双方ミス無くシュートを入れて、5回で勝負が決まらなかった。
今度は先攻後攻入れ替えてのサドンデス。
更に心臓に悪い。そしてこちらからの先攻だ。これを入れれば少し気が楽になる・・・ そう思った瞬間、シュートが相手キーパーに止められてしまった!! このダメージは大きかった。 相手は難なく焦る事無く正確にシュートを決めて勝利を手中にしてしまったよ。
選手も保護者も暫し呆然。 観戦席から汗だくになって応援してくれた1,2年生は全員泣いていた。 中には号泣している後輩もいた。その姿をみたらなんだかほろり。 お兄ちゃんと「負けても泣かない。泣くのは優勝した時だけ!」と 約束していたので、グッと堪える。
最後の挨拶の時、最後PSを失敗した副キャプテンと数人が泣いていたけど 他の選手は、涙を堪えているのが見て取れた。偉いぞ。
それにしても何とも歯切れの悪い負け試合になってしまった。 勝負としては敗者なんだけれど、そんな気持ちになれない。 かと言って「全てを出し切った」試合とも言えない。
応援に来てくれた中学校時代の監督の 「70分間は勝っていた試合だった。でも負けは負け。勝負はどちらかが 勝者でどちらかが敗者なんだよ。」 という言葉を聞いて、初めて「負けたんだなぁ〜」と受け入れられたよ。 情け無い話だけど。
中学校の時から「優勝候補」と常に言われつつ、 高校生になったら!!と意気込んでいたけれど、とうとう無冠のまま。 でも仕方ない。試合に勝つ事が出来なかったんだから・・・。
お兄ちゃん達の夏が終わってしまった。 たった2日間ではあったけれど、長い長い夏だったよ。
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