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re-invention



 信州大の数学教育研究会

M先生,静大のIくんと共に早朝より車で長野
信州大の数学教育研究会へ。3時間40分の道のり。
さっそく,宮崎先生に出迎えていただく。

吉田先生の開会の辞から熱い。
「多難な時代の中で,一人一人の教員がどう生きるのか」
「何が問題で何を解決していくべきなのかを論ずる会に」


最初は宮崎先生によるATCM2004の報告。
代数教育をテクノロジーを使うと・・・という話。
文字式を理解することの難しさは感じるが,
そこにテクノロジーを導入することで,理解できるようになるのかは,
これからの研究課題というところか。

筑波大附属の坂本先生の「自立した学習者になってほしい」
という願いはよくわかる。
紹介された授業は,ねらいがかなり高度で数学の本質に関わるもの。
あなたの授業は数学的内容を伝達するにとどまっていませんか?
というメッセージを感じる。
「線分の二等分線の作図」レポートもすごいものが並ぶ。
単準な素材の中に,広がりがあるのはいい。
これは選択でぜひともやってみたいと思う。
またテスト後のノートや,授業終了時に書かせる授業indexもいい。
「タイトル」・・・学んだことに対して自分で決める
「トピック」・・・学んだ数学の内容(定理,勉強したことがら)
「教訓帰納」・・・数学を離れて学習全般に対して役立ちそうなこと
        そのヒントになりそうなこと。気づいたこと。
さらに「印象に残ったこと」を書かせておく。
書かせる時間があるのかや,どう集約するのか難しい問題はあるが,
でも面白い。
今まで自分は「新たな問い」>を書かせようとしていたが,
「教訓帰納」のようなものも,意識して書かせてみたい。

ディスカッションはなかなか難しい内容。
「数と式の指導における「理解」と「習熟」のバランスを目指して」
テーマは十分面白い。小・中・高・大とパネリストが話を出すが,
どうも議論になりにくい。
特に高校は,受験指導に走っているような感を受けた。
大学の話はもっと分からない話。
抽象論から具体に引き戻し,
話をかみ合わせようとする,宮崎先生のリードはさすが。
でも,何の発言もできないまま終了。

一般教員は,研究内容を聞きたいのではなく,
授業で使えそうな素材があるかどうかを知りたいのだ

というS先生のつぶやきも聞き逃せない内容。
Naocoの中澤さんの,
「結局授業が変わらなければだめで,
 そのための研究や研究会になったなければ意味がない。
 でも,日本の先生方はなかなか変わらない」

という言葉にも納得する。

「学力低下は起きるべくして起きている。当然の結果だ。
 それを許してきた自分達。
 文部科学省がそうしたから・・と言うのなら戦前と同じじゃないか。
 自分を含めたそれぞれが責任を痛感せよ。」

で始まった吉田先生のご講演はさらに熱い。
ここでも岡本先生の話が出されて,
自分がいかに幸せな環境で学んでいるかを痛感する。
「数学的な思考」と「一般的な思考」は違うと思い込ませている。これは教育の間違いではないか。普段の考えと変わっていないことを示したい。それは教室しかない。
という話も,共感できた。

さらに小口先生からCASIOのClassPad300の紹介。
これだけの紹介を一般の教員が無料でしているのに,
CASIOはどこまで売ろうと考えているのか。
それとも日本を見切っているのか。
普通に使える道具と感じるには,
日本語化されることが欠かせないと思うのだが。

終了後一度ホテルの戻り,さらに懇親会。
自分の目指している
「生徒が探求する数学とテクノロジー活用」の話をすると,
宮崎先生からは,
「生徒の問いを追求しない残りの9割の普通の授業に,
 何か変化はありましたか?」

という問いかけをされ,答えに詰まる。
恥ずかしながら,意識していなかった。
持論を普及(?)させるためには,派手な授業だけでなく,
詰め将棋のような実践の構築も必要。
まだまだやるべきことはある。
両角先生とも,今後について話ができる。
自分のやれることを,しっかりとやっていこう。
充実感のある一日。

2004年03月21日(日) ワンポイントレッスンで


2005年03月21日(月)
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