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■ 日本科学教育学会2日目
日本科学教育学会2日目。
飯島先生の発表の前に, 予定を変更して,「学教育再構築に向けての提言」を聞く。 今の指導要領では, 小学校の算数1年生および3年生の加減の扱いで, 14−6はいいが,14−2は扱えないという話を聞いた。 1位数の加法とその逆の減法のみというのも, わかりやすいが,学習者のことを考えていない規準だ。 (本当にその通りにやっているのか?とも思うが。) 分数も実は6年生で完結していないと言う話を聞いた。 「分数の除法の分数の乗法への帰着」がなくなったということ。 本当なのだろうか?小学校の教科書で確認したい。 いずれにしても,数学の授業時数を増やすための 根拠を見出そうという感じだった。
飯島先生の発表は,自分にはわかりやすい。 テクノロジーがなぜ使われないかという背景を 外的要因と,内的要因に分けて分析し,だからどうするかを示す。 教科書のような標準的なものに準拠して・・・という 最近の仕事の意味を説明されていた。 これだけ可能性がありながら, なかなか広がっていかないテクノロジー活用。 どこかで,流れが変わると自分も信じている。
発表後,討論の時間がしっかりあった。 それなら最初からこの教室にいるべきだったと反省。
ITを開発する側と使う側のギャップを埋めなくてはダメだという意見や,コンテンツを作っても論文にはならない・・・気づきがあればいいが。お金がつかないという話も。
夕方からのシンポジウムまで時間があり, 用意された休憩室で,9日の授業案検討会での資料を作成。 いろいろな刺激を受けて,授業化できそうな感じに。
関数のよさは,事象を数式としてとらえられること。 これにより,その後の変化の予測ができること。 しかし,誤差があるゆえにデータを数式化するのは難しい。 だから,中学校の関数の学習では,実際の事象をほとんど扱わず, 理想化された世界の話の中から出ない。 例えば,物体の落下を実際に扱うことはまずない。 物体を落下させれば,y=4.9t^2となることは知られているが, 本当にそうなることを実感した経験のある人は,ほとんどいない。 理系の大学を出ている方でもそうではないか。 落下運動がy=4.9t^2というシンプルな数式で 表せることだけでも,本来は感動ものである。 そういった体験が, 事象を関数的にとらえること(数学を学ぶこと)は 役に立つのだということにもつながる。
この実験(感動体験)を阻んでいる障壁を, 「テクノロジーの活用」と「グラフによる近似」 という二つの手法で乗り越えたい。 まずは,頂点の座標を0にすればいいのだ。 (Voyageに変換するプログラムがあるといいなあ・・・) 誤差が出てもグラフなら近似できる。 これは中学生でも十分納得できる内容かと思う。 事象の変化を,大づかみに捕らえることにグラフのよさがある。 グラフでとらえるよさを, これまでの学習では十分扱っていなかったとも言えるのではないか。
シンポジウムは,思ったよりも討論がなされず, それぞれの分野の方が,それぞれ今の自分の仕事を主張。 言葉は難しいが,やろうとしていることのアイディアは, 自分が考えていることと,あまり変わらないことを知る。
2004年08月07日(土)
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