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re-invention



 グラフ電卓研究会

朝9:15の品川駅。久しぶりに都会の平日朝の雑踏に触れる。
都会の人の歩くスピードは速く,流れに逆らては歩けない。
渋谷から,これまた久しぶりの井の頭線で東大駒場前下車。
閑静な住宅街を歩いて,東海大学へ。

福井高専主催のグラフ電卓研究会へ終日参加。
グラフ電卓を媒介としての,T^3のような集まり。
ご自身の実践事例や外国での事例を紹介していただく中で,
様々な話を聞ける。
グラフ電卓を使うことで,
「生徒の思考する力や追求する力が本当に伸びているのか」
国家の教育政策を論じつつも,
ここを忘れていないのは,子供たちを目の前にしている強みからか。
テクノロジーを使うことで意欲的に取り組む生徒は多いが,
逆に苦手意識を持つ生徒がいるのも事実。
探求的な自由研究の宿題に
「なにもできなくてつらかった」という生徒に対しても,
「研究のアイディアを提示する仕掛けがあるといい」
と言う石川高専阿蘇先生の発言や,
イギリスのCASEという科学教育プログラムを実践している学校の
テストの伸びが明らかに優れているという事例の紹介に対しても,
『「どんな実践でも意欲のある教員のいる学校の生徒は伸びる」
ということではないか?』
という,これまた説得力のある発言もあり,
単なる仲良しクラブではない方々の集まりであることがいい。
テクノロジーを通して,生徒の思考力・追求力を育てたい。
そのためには,生徒と一番関わっている教師をどう変えていくか,
そこに尽きる。
上からの変革の波が,どうも信じられない方向にあるだけに,
自分自身も,さらに研鑽を積まなければと思う。

新幹線での行き帰り,小牧の玉置先生から送っていただいた
佐藤学氏の講演記録と,
浜之郷小の5年間の歩みを綴った「学校を変える」を読む。
忙しい中だけに,なんとなく一生懸命やるのではなく
具体的に授業・学校を変える手立てを打ちたいと思う。
「学ぶ」ことは,わからないことがわかることではない。
「学び」で一番おいしいのは
『わからないことがわかる予感がするその瞬間の「とき」』にある。

この瞬間を,もっと多くの生徒が感じる授業をしたい。
そんな学びのある授業を,創り上げたい。
もちろん,その中心にいるのは自分ではなく,
生徒が主役の授業をともに創り出したい。

昨年前任校で教えた生徒からメールが届く。
うれしいものだ。


2004年03月25日(木)
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