2002年07月31日(水) |
何がいけなかったのか・考察 |
ということで昨日の予告通りあの作品についての考察を行いたいと思います。
……基本的に私モノにケチつけるの大好きなもんで(なぜならケチつけるってのは非常に低いエネルギーで出来る仕事だからだ)、でも人様の作品にケチなんてよっぽどの理由がないと出来ないので自分のでやって俺的欲求を満足させようというだけの話です。したがってコメントにあんまり向上心とか感じられないですが気にしないでください。
1.何よりデッサンがね この向きだと気づかないかもしれないけど270°回転をかけると結構キツい。 まあよくあるあれだね、裏から透かしてみないでくださいお願いという絵。回転で既に怪しくなる絵ってのも初めて描いた気がするけど…… こういう絵はぱっと見大丈夫そうでも、何か変なものだ。
2.色づかい あ、色使いは悪いけど結構うまくいったと思ってるのよ。ただ海底ヘドロ色だけどね。いいじゃん! この時は一番いい色に見えたんだよこれが! 人に好まれるような青系のキレイ色並べたてるよりいいと思ったんだよ!(逆ギレ) でも実際奇麗な海の中は絵に描いたようなキレイ色であってしかるべきなので変にこだわる必要はなかったということが判明。
3.塗り 色使いでなくて筆運び。というかマウス運び。 最近こだわっているのが水彩系のアナログチックな塗りという奴で、このイメージを表現するために使うテクニックは人それぞれだと思うのだが、私の場合、とにかくいろんな色を使ってみるということでそれを表現しようと思っている。 本物のアナログ絵を取り込んで、それを拡大してみればよく分かると思うが、そのドットは普通は一つとして隣のドットと同じ色になっているものはない。一色で現されている部位でも、拡大してみるとさまざまな色の集合であるわけだ。 この辺が、アナログ絵とCGとの触感の分かれ目の一つになっているのではないかと私は推測した。アナログチックと感じるCGは、この、人工では出しにくい色むらの表現が上手いのではないだろうか、と。 ということで、人工的に色むらを表現してみようと考えた私は (以下略) って感じで描いたんですけどね。なんだかなぁ。 今回の作品の仕上げはパリパリにCGな趣ではあるんですが、塗り的にはそれはもう執拗にアナログを目指していたんですよ。その辺のアンバランスがなんたらかんたらとかいうつもりにはなれませんが、うーん、うまく行ってないことは確か。CG仕上げにアナログらしさが殺されて、アナログ塗りにCG仕上げが邪魔された感じ。 いや、そもそもアナログ塗りが失敗なのかも……
4.その他 ・主線が頼りない感じがする。 ・主線ちょっと変則的な仕上げをしてみたんだが、効果でなくて失敗に見える。 ・実は瞳は気に入ってる。 ・300倍くらいに拡大してかなり丁寧に塗ったので髪の毛がいつもほどひどくない。 ・ただその代わり、提出サイズがでかかったため等倍で作業したので、原画を見るときは3mほど離れてご覧ください。
私がぱっと思い付くのはこんなとこでせうか。 見る人がみれば粗はもっと見えるだろうし、別に変なところはないよって思う人もいるかと思う。 この辺は感性もだけど好みの問題でもあるんだよね。
うーむ。自分が好きなように描いてる絵なのに、自分の好みに描けないというのはジレンマを感じるね。 不思議だね。 不思議じゃないのか。そうか。
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