モスクワ留学日記
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| 2004年11月08日(月) |
父帰る<パパ>映画レビュー |
モスクワ プラス7度 くもり
「父帰る」のDVDを衝動買いしたものの なかなか観れずにいたのですが。
ついに先日意を決して観てみました。
・・・・暗い!
なんともいえぬソ連の空気に 息が詰まるようでした。
しかし、気になるんですな。 観終わった後も。暗くて、ソ連で、 おなかいっぱいのはずなのに、 とても深いメッセージが込められているようで もう一度確認してみたくなるのです。
◇◇◇
後日、偶然にも映画監督 ブラジーミル・マシコフのインタビュー記事を見つけます。
そこには彼自身が24歳の時に両親を亡くした話が載っていました。
24のとき、お父さんが他界。その半年後にお母さんも他界。 親の死に目に会えず、死の現実を受け入れられず、 埋葬に行けなかったマシコフ。
その後17年の長きに渡り、 彼は罪の意識にさいなまれつつも、 地元を訪問できずにいました。
そして、今回の映画制作を始めます。 友人知人のビジネスマンに借金をして。
映画の最後に幻想として現れるパパ。
−パパ!許してパパ!僕があのときしたことを!
涙ながらに許しを請う息子に、父は優しく問いかけます。
−お前が何をしたって?私は何も覚えていないよ、息子よ・・・
◇◇◇
映画公開後、マシコフは両親の墓地を訪れ、 その時の感想をこう語っています。
−両親の墓に来たとき、やっと、気持ちが軽くなった。 彼らが僕を許してくれたんだと、感じたんだ。
◇◇◇
映画「父帰る」はマシコフ自身の 両親に対する懺悔とレクイエムを込めているのだと。 どこか宗教的なのは、このへんなのかもしれません。
背景がわかると、案外入りやすい映画かと思います。 まだご覧になっていない方の、参考になれば幸いです。
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