GARTERGUNS’雑記帳

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「アースティア・サーガ ラーサー・レジェンド」寸評
2005年05月21日(土)

そんな訳でですね、昨日の「ゲーム」というのはパソコンソフトの「アースティア・サーガ ラーサー・レジェンド」だったのでした。
Windows版でしたが、XPでも一通り動きました。バグやフリーズなどは確認していません。

このゲームはいわゆる「アドベンチャーゲーム」でして、それもシャドウゲイトとかの古き良き時代の「画面クリックでアイテムや情報を手に入れていく」シーンと、現在では恋愛ADVなどで主流となっている「選択肢を選んでいく」シーンがごちゃまぜに入っています。
更に敵との戦闘シーンでは、画面上のマウスカーソルが剣に変わり、動き回る敵に合わせてカチカチクリックしまくる事で敵への攻撃とするという……連打バトルみたいなのが入っています。
この敵というのがまた結構な曲者で、一生懸命攻撃しても防御されたり、ちょろちょろ動き回っては反撃してきたりと鬱陶しいことこの上ない。
最後には腕の筋肉の耐久度との戦いとなるわけで、連打モノはからきし駄目な私にとってはちょっと厳しかったです。(いや、ヘヴォい私でもクリアできたという事は、このアクションシーンは相当ぬるいという事だろうか……?)

※ここからはストーリーのネタバレを含むので注意※

大まかなストーリーとしては……
アデューたちの時代から遡ることおよそ30年前。
神話の地・エンシルガットを舞台に、ゼルテニス王国のゼルテニス騎士団・最年少の騎士であるラーサーやその仲間たちが、ウォームガルデス教団にさらわれた隣国マーリスのレイシィ姫を救う為に戦う、という感じです。
もの凄いはしょっていますが。

で、感想。
実は、今の今までOVAラーサーのことをヘタレだと思っていたのですが(だって、13話の暗い述懐や、酔っ払いに絡まれて剣を取られていたのがショックで……)、このゲームのラーサーはそんな事ありませんでした。本当にもう、今まで見くびっていてごめんなさいと言いたいくらい、カッコ良くて強くてお茶目で熱血で礼儀正しい騎士の鑑でしたよ。
いやもう、本当、ビックリしました。
多分この話のラーサーは、本編のアデューと同じか1・2歳上くらいの年齢だと思うのですが。
アデューがもし同い年になったとして、このラーサーと同じ振る舞いが出来るだろうか?などと考え込んでしまうくらいにスマートな所作が目立ちました。
やはりこの辺は、職業騎士と自由騎士(便利な言葉だ)の違いでしょうか。

ヒロインのレイシィ姫は大変見事なおてんば姫でして、そのくるくる変わる表情や勝気な言葉、ラーサーを自分のペースに巻き込むわがままさなんかがとても可愛く描かれておりました。
ラーサーとの淡い恋愛模様も、もう……もうね!本来の目的(レイシィ姫はゼルテニスの王子のもとにお嫁にやってきた)なんか忘れてこのまま二人で逃避行したら良いじゃない!!!と身悶えるくらい絶妙な匙加減で!!
で、そんなレイシィ姫へのラーサーの返答がまた、心憎いくらいほろ苦くカッコイイんだ……!!!

他にも魅力的な仲間が沢山おりまして。
特に、中盤から最後まで仲間になってくれるイズミ(!)の元気爆発なお調子者っぷりや、それを時に優しく時に厳しく見守る僧侶ムラサ(!!)の落ち着いた魅力、エルフっぽい長耳に銀の逆毛・緑の瞳の美人な気の良いお姉さんエチナがお気に入りであります。
イズミとムラサは本編にも登場して馴染み深いから、好きになるのも当たり前かも知れませんが。(加えてムラサは、CVが立木文彦氏だったからというのもある)

エチナは、パッケージ絵に描いてあるのをどこかで見かけて以来ずっと、ガルデンとの関係を疑っていたというか楽しみにしていたのですが。
しかし実際にゲームをプレイしてみると、そのちゃきちゃきした性格と言い、普段は怪しげな露天商をしている所と言い、何でも出てくる魔法のがま口なんてアイテムを所有している所と言い、其処から取り出す武器がマシンガンである事と言い(ハンマーなんかも出していましたが)、どうやらガルデンよりはカッツェに近いキャラクターであるようです。残念。
ボツ年表の年代的に考えて、もしかしたらガルデンのお母ちゃんではないかなどと淡い期待をしていたのですが、現実を知るというのは時に厳しいものですねえ。

あ、後、当サイト的に見逃せないポイントを幾つか。
まず一つ、リューが喋ること。
ゼファーは話しませんが、ストーリーの最初の方に出てくる「主を失い、眠り続けているリュー」が目を覚まして重々しく話し始める所なんか、かなり鳥肌モノでした。
OVA準拠のリューはこういう所が大好きです。

二つ目は、剣が喋ること。
このゲームのゼファー、最初に持っている剣が、本編のものと違うのですよ。
で、何でかなと思っていたら、敵地にて「覇翔の剣(本編で使っている剣)」なる聖剣を手に入れるイベントがありまして。
その際に、リューナイトの真の乗り手であるラーサーに、聖剣が語りかけてくるシーンがあったのでした。
これも、「傍に居るイズミには聖剣の声は聞こえず、ラーサーにだけ聞こえてくる。しかも剣を手に入れるシーンは(例えればTV27話のメテオザッパー習得シーンみたいな)現実ではない世界で、傍のイズミにはただラーサーがぼーっと突っ立っていたようにしか見えない」なんて演出があったりして。
「生物と無機物の、他者の割り込めない固い絆萌え」(何だろうそれは)な当方としては、たまらんものがありました。
しかしあの剣、そんなにも有り難いものだったのか。TVとかでは結構簡単に折られ……(ゲホゲホ)
ちなみに聖剣のCVは小杉十郎太氏です。

三つ目が、「ウォームガルデス教団」なんてステキな邪教が存在すること。
当方はどちらかと言うと、ローよりカオテックな雰囲気に熱が上がりがちなので、リュー本編における六柱神教会の普及っぷり(=他の宗教の出てこないっぷり)が寂しかったのですが。
でも、このゲームの「ウォームガルデス教団」の登場で、アースティア(エンシルガットですが)にもちゃんと怪しげな邪教団があるのだなあと思い、嬉しくなったのでした。
ラジオ版には「邪教を崇拝する街」みたいなのが出ていましたが。



……で、こんな素晴らしいツボなシナリオを書かれたのはどなただろうと思い、スタッフロールをじっと見ていますと。


シナリオ……面出明美


ああ、なるほど、どこまで行っても私は、面出御大の掌の上から逃れる事はできないんだなあと、深く深く思ったのでした。



とりあえず第一回プレイ直後の感想はこんな感じです。
それでは、また後程。

―――――

上に書き漏らしていたのですが、このゲームはほとんどのシーンがフルボイスで、ゲーム進行上のナレーションも声優さんが喋ってくれます。
で、そのナレーション担当の声優さんが立木文彦氏(ムラサと二役)。
草むらを調べて「そこには何も無い」と言われてみたり、湖を調べて「船が無いと渡れないようだ」と言われてみたり、ガサ入れをして「ミスバリ鳥の卵を手に入れた」と言われてみたり、そういう所も大変楽しかったです。


また時間ができたら、簡単な攻略やストーリー紹介も書いてこうと思います。需要があるかどうかは判りませんが。
後はSFC版のゲームかなあ……。

―――――

29日のイベント、行けないかも知れない。
お誕生日を直接お祝いする予定が大ピンチ。



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