GARTERGUNS’雑記帳

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バレンタイン小話その1
2004年02月10日(火)

<アデュガルで>


「よう、サルトビ」
「おう、アデュー」
「今年ももうすぐバレンタインデーだなー」
「そうだな。ワイドショーもその話題ばっかだぜ」
「俺もそろそろ用意しとかないとなー」
「あ?用意するって何をだよ」
「チョコだよチョコ。それとプレゼント」
「……何でお前がチョコやら何やら用意するんだ?」
「いやー、あいつ恥ずかしがりの意地っ張りだから、自分からチョコくれるとか絶対無くてさー。
 でもこうやって、俺がバレンタインにチョコとかプレゼントしたら、ホワイトデーには必ずお返ししてくれるんだよ。『借りを作るのは好かんから返しただけだ』とか何とか言いながら、真っ赤になっちゃってさあ!それがまた可愛いんだvv
 去年なんかわざわざ風邪引いて寝てる俺の家まで、お見舞いとプレゼント持ってきてくれてさ。『バカは風邪を引かないと思っていた』なんて憎まれ口叩いてくるくせに、目が心配そうにちょっと潤んでるんだよ!
 その上、慣れてない癖に溜まってた洗濯物洗ったりお粥作ってくれたりしてさあ。正直言って見てらんなかったけど、でもその甲斐甲斐しさって言うか健気さって言うか、それがまたグッとくるんだよ。しかもこう、エプロンなんか着けちゃって、ちょっと若奥さんっぽくて、これもグッと来るんだよなv普段はあいつ、モード系の服しか着ないからさ。エプロンとか生活感があるのも良いなあって、ちょっと新鮮だったよ。
 で、『熱は下がったか?』とか言いながら、寝てる俺の額に無防備に手を置いてきたりするもんだから、そのままベッドに引きずり込んじまった。お陰でたっぷり汗かいて風邪は治るし、あいつはそのまま家に泊まっていく事になったし、ホワイトデーはバレンタインの三倍返しだとかよく言うけど、三倍どころか十倍くらいは返して貰っちゃったぜあははははは!!



 ……あれ?サルトビは?」




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