GARTERGUNS’雑記帳

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この日は何をしていたか。5
2003年09月07日(日)

さてさて、祭りの手伝いをすべく朝九時ごろ家を出たわたくし、その直前まで夜通し続けていた素敵チャットのお陰か、妙にルンルンランラン、ハイな気分で他のお手伝いさんとの待ち合わせ場所まで向かいました。

この「祭り」、実は上方落語協会主催の落語家さん達のお祭りでして。
私が所属するクラブには、その上方落語協会と長いお付き合いがありまして。
そんな感じで、お手伝いとしてクラブの人員が駆り出されたのですが。

指定時間に何とか間に合い、行ってみると、其処には先輩が一人。
アレ?他のお手伝いさん(クラブの後輩)ハ?もう二人来る筈なんだけど。
不慮の事故にでも巻き込まれたかと、早速コール。携帯電話って便利ですね。
したらば電話に出ましたその後輩。

「今起きました」

すみません、この辺にバールの様なもの売ってませんか。

「……ええい、もう一人!もう一人の後輩は?!」
その子は携帯を持っていないので、実家に直接連絡いたしますが、よござんすか。
尋ねれば返事は諾、そうと決まればコールコールコール!!!
トゥルルルル、トゥルルルル、トゥルル(ガチャ)掛かったぁぁァーーー!!!


本人が出ました。


ゲシュタルト崩壊を起こしながらも先に行く事を告げると、二人も出来るだけ急いでこちらに向かうとの事、ならしょうがなかんべと、先輩と二人でぽくぽくと、祭りが開催される神社に向かいました。

この神社「生國魂(いくたま)神社」は、上方落語の祖とも言うらしい(曖昧)「米澤彦八」という人の縁の地であるらしく。
芸事スキルアップなど、色々と有り難い御利益を持つ神さん方が奉られているのですが。
実はこの神社、ラブホテル街のど真ん中にあるのですよ。
お参りをして、ふと空を仰ぎ見れば、其処にはド派手なホテルの看板。
和洋折衷と申しましょうか何と申しましょうか、何かもう無闇にファンキーです。
折りしもこの日は焦げるような晴天、突き抜けるような青空はラブホで囲まれ、周囲は祭りの熱気で更に気温上昇中。寝てない頭は脳内麻薬か何かをザブザブ出して、目に見えるもの全てが楽しい事に思えます。
これでハイにならずに居れるものかや。(反語)
という訳で、お手伝いが要らない時間……すなわち自由時間は、えへらえへらと遊び回っていたのですが。

其処で目に留まりましたのが、或る高名なお方が出店されている「代書」屋さん。
このお祭り、落語のお祭りと言うだけあって、出店の殆どが上方落語協会に所属している落語家さんによるものなのですが。
その「代書」は、他の焼きそばやら金魚掬いやらとは少々毛色が違いまして。
寄席文字(寄席などでよく使われる独特の文字。勘亭流みたいな文字を御想像下さい)で客の好きな言葉や名前を書いて、しかもそれを団扇や色紙にしてくれると言う……
言ってみるなら、路傍の似顔絵描きとかの文字バージョン、しかもその道の実力者さんが直筆で、という、何だか豪華な出店でした。

覗いてみると、中々繁盛されているようで、その高名な方(気さくなおばさま)が目の前ですらすらと寄席文字を書いていくのを、お客さん達が感心して見詰めております。
私などはお手本を見、レタリングの要領で下書きをしてからでないと寄席文字など書けもしないのですが(クラブで習わされるのです)、その方は正に直筆、墨を含んだ筆で小さな紙や色紙に、生きている文字を書いていきます。

最初は冷やかすだけだったつもりの私、それを見ている内に俄然興味が湧いてきまして。
お値段を聞きますと団扇は2500円との事、これが芸術的価値からして安いのか高いのかは判りませんが、此処は一丁ステキ寄席文字を書いて頂こうと。
何にしようかな、好きな言葉にしようかな、ガガンと名前でも良いかもな、何にしようかな、アレにしようかな、アレにしようアレにしよう。

……で、書いて頂いたのがこれ。

判り易いようにスキャナに取り込んでみました。

………コンセプトは「シュテルっぽい団扇」だったのですが如何でしょうかって言うかほんとこの時私おかしかったんですかねドーパミンか何かダダ漏れだったんですかね済みません済みません。
でも思いの外格好よく出来ていて、気に入っていたりします。今は机の所に飾ってあります。
因みに「この『雅瑠殿』って何?何かの芸人さん?」と受付のおじさんに聞かれた時、返事に窮した私は思わず「そうです、近頃話題のビジュアル系お笑いコンビのボケ役の名前です」と答えてしまいました。未だ未だ修行が足りません。

そんなこんなでハイになったり突然ローになったりしながら一日を終えました。
手伝いも何とか穏便に済ませる事が出来、ほっと一安心。
で、ふらふらと家に着いたのが九時半頃。
ドアを開けて玄関に入った瞬間其処で倒れて寝てしまいました。
玄関の床は砂利テイストでした。



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