♪ 集まった観客は大勢の立ち見も含め、200〜300人くらいだろうか。観客の平均年齢がとても高いライヴになると思いきや、20代から60代くらいまでの男女いずれもほぼ満遍なくいる。最初の曲としてOKI & The Far East Bandによる「Topattumi」が披露された後、「サランペ」のイントロが演奏されるなか、客席後方から非常にゆっくりとした歩みでスタッフの女性(ミュージシャンの岡さやか)に手を添えられながら、安東ウメ子がステージに登場した。 マイク・スタンドの前に立った安東ウメ子は、どういうわけか暫く経っても「サランペ」を歌わない。バンドの演奏に違和を感じるのだろうか。その後、安東ウメ子はOKIに歩み寄って何やら耳打ちをしてから、ようやく「サランペ」を歌い始めた。 最初の数曲は、このようなぎくしゃくしたものであったが、リハーサル不足というよりは、安東ウメ子の音楽家としての大きさ、独自のリズム感、インプロヴァイザーぶりを垣間見たと思っている。