TOM's Diary
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技術部長、営業部長、担当地区の営業所長が客先に謝罪しに行くことになった。 技術部門の担当者としてお客さまへのご説明をしろと平社員の私が同行することになった。 肩書きがどんなにすごくても、お客さまとしては何度も足を運んで現場で苦労している姿を見ている私が説明した方が説得力もあるだろうと言う筋書きだ。
果たして作戦通り、非常にお怒りだと伝えられていたお客さまは終始笑顔で対応くださり、部長さんたちのフォローもあって、特にきついお言葉もなく、「よろしくたのみますよ!」の一言でおしまいとなる。1時間はコッテリ絞られることを覚悟していたのに30分後には客先を離れる。
金曜日の午後、明るいうちに本日の仕事終了、しかも拍子抜けするほどあっさりと終了してしまったとあれば、飲まないわけにはいかない。 営業所長に駅まで送ってもらい、東京行きの新幹線へ。 平社員の私は一人普通席へ。部長同行とは言え緑のマークのついた車両にはそうそう乗れるものではない。部長達に買っていただいたビールとつまみを握りしめ一人普通車両へと乗り込む。
一人でゆっくりとビールを飲み、 夕日に映える富士山を眺めながら のんびりとした時を過ごす。 しばらくすると 外はすっかり暗くなり、 車内は徐々に静かになってくる。 新幹線の騒音も静けさを強調する。 それに導かれるように夢の中に入っていく。 そして、ぐっすりと深い眠りの中へ
東京駅に着くと、すっかり出来上がったおじさん二人が待ち構えている。 「おい、飲みにいくぞ!」 は、はい、ところでおじさんたち、いったい何杯飲んでるの? もう、部長の威厳もなにもない、ただのおじさんたちに連れられて夜の帳に消え行く我々3人であった。
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