2002年09月01日(日) |
『ガンダム戦記』小説完結☆ |
後編が出た。一ヶ月、そりゃもう楽しみにしていた。8/26頃からは本屋にほぼ日参。スニーカー文庫は早けりゃ、その頃にも並ぶから──結局、Getは31日。どうも30日に出たようだ。この日は〆切前日で切羽つまってたから、寄るのをガマンした。だって、手元にあったら、絶対に読みそうで・・・^^
前編ラストで「次の舞台がオーストラリアになる!!」というので、とにかく妄想を爆発・炸裂させていた。ひょっ、ひょっとしたら──ホワイト・ディンゴとかー☆ 荒野の迅雷とかー★ その他諸々とチラーッとでも接近遭遇したりして!? と・・・ 。 『ジオフロ』で、フェンリル隊がWBとすれ違ったりしたから、今回ももしかして〜♪(そーいや、あのラストのキャリファルニア・ベースでも、近くにはフェンリル隊が奮戦してたはずだけど) こーゆー期待をした『コロ落ち』ファンは輝だけではない。2chコロ落ちスレとかでね。 んで、初端からウォルター親父登場。 「ををっ、司令官! 相変わらず、食えないねぇ」 久々に変わらぬ面と、新しい別の面も見られたりして♪ 結果としては他のキャラは出なかったが、オーストラリア大陸の状況はストーリィとも深く絡みあってきているので、勝手に想像しながら、楽しんでいた。きっと、摩耶大尉がまーた、ボヤきまくってたんだろうとか。
というストーリィは原典ゲームの趣旨が「双方の軍のミッションを楽しむ」というもので、連続したストーリィ性が元々ない。しかも、原作(FG?)の戦場がメインなので、前編の早い段階から、原典ミッションを取り入れながら、小説版独自のストーリィが展開するという『コロ落ち』『ジオフロ』とは逆の方向性を持っている。その分、先が見えず、読者の楽しみも大きく残されていた。
又しても、キシリア・ザビ配下の特殊部隊『屍食鬼(グール)隊』の非常識を通り越した行動に、連邦・ジオン双方が振り回される。その結果、連邦軍MS特殊部隊『デルタ・チーム』とジオン軍MS特殊遊撃部隊『レッド・チーム』は『グール隊』を相手に不思議な共闘まで行う・・・。 双方が共闘するシチュエーションとしては『コロ落ち』でも、『マッチモニード』と戦う『ホワイト・ディンゴ』を影から『荒野の迅雷』が支援する、というエピソードがある。が、あくまでも「影からこっそり」だった。 これが『G戦記』では完全に共通の『敵』に協力しながら、戦うという、一見ありえない展開なのだが、ストーリィの運びと『グール隊』の設定で、抵抗ないものになっていると思う。(名前も知らず、顔も見ず、声だけしか聞いていないというのも何かツボ) 戦場で、本来なら戦いあい、殺しあうはずの敵同士でも協力しあえる──ともかく、可能性の一つの提示には違いない。 ただし、“絶対的な敵”とでもいうべき存在──この場合は『グール隊』があってこそ、とも考えられる。これは「敵さえ規定してしまえば団結できる」 もしくは「分かりやすい敵の存在がなければ、一致団結はできない」という考えにも通じるかもしれない。さらに突きつめると、「悪の枢軸」的な発想になってしまうのは留意すべきか・・・。
又、『グール隊』の成立過程にしても既存の『フラナガン機関』と絡められている。『グール隊』メンバーは確かに人間性を欠落させ、他人との共感能力も欠如している──そのように育てられ、作られたからだ。故に他人の痛みを想像もできない。 意外と「人間は他人に対して、どんなことでもできる」危険性への示唆にも受けとれた。 それにしても、毎回の如くキシリア様とマ・クベの名前が出てくるのが妙に笑える。『コロ落ち』のマッチモニードも『ジオフロ』のフェンリル隊もゲームにも出てるが、特に今回は完全オリジナルのはずだし──林先生、気に入ってるのかな?(設定を作りやすいとか)
個人的に気に入ったのは連邦側デルタ・ツー、ラリー・ラドリー少尉。最初は新任の隊長に含みとかもありそうな元エース・パイロット(セイバーフィッシュでザク二機撃破とゆー強者)で、自信家に見えたが、案外、繊細な面も後編では書かれていた──まぁ、パイロットってのは表面的にはともかく、内面大ざっぱではやってられないんじゃないかと思ったりした。 ジオン側のレッド・ツー、ガースキー・ジノビエフ曹長との共闘と戦闘後、そして、終戦後のサラリと語られたエピソードがいい。 しかし・・・てっきりラドリーの方がジノビエフより年上だと思ったが、どうも違うらしい。 レッド・リーダー、ケン少尉の過去もちと興味あり☆
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