2003年09月26日(金) |
石膏ボードは甘食のように2枚で1組なのだ |
石膏ボードって知ってますか? これは建築の材料です。石膏でできているから石膏ボード。 プラスターボードとも呼んだりする。
今日はこの石膏ボードを建築現場に配達しました。 住宅建築で通常使われているサイズは「サブロク」と言われていて。 3×6。3尺×6尺のこと。 3尺は910mmもしくは909mm。 現在は910が多く使われることが多い。 (Fツ的には設計する面から909が好き)
だから「サブロク」と言えば910mm×1820mmというサイズ。 厚みは用途によって何種類かあるが、 一番多く出まわってるのが12.5mmと9.5mm。 一般的に12.5mmが壁用で9.5mmが天井用。
こうして説明していてもわからない人にはわからない話だと思う。 もしあなたの部屋の壁がビニールクロス貼りであるならば、 おそらくその下地には石膏ボードが貼られている。はず。 それを建築現場に配達したという話。 Fz店の取り扱い商品の一つなのです。
正直言ってこの石膏ボードはあまりもうからない。 重くてがさばる割には利益がうすい。 上に書いたようなサイズを一枚売って100円未満のもうけ。 1回の注文で50枚以上頼まれないと配達してまでの利益は出ない。
しかし、現在の建築界はこの石膏ボードを無しには語れない。 世にあるこれほどの建築物がこのような早さで存在しているのは、 この石膏ボードの影響が多大にしてある。
Fツの場合は建築界とは言ってもかなり末端の部分にいる。 うちの場合石膏ボードの納品は住宅現場がほとんどなのだが、 このごろは新築現場が少なくなり、 リフォームの現場に納品することが多くなった。
そしてやはり新築現場に比べるとリフォームの場合、 石膏ボードの使用量は少なくなる。
必然的に注文される量も少ないので、 「7枚だけでいいんだけど配達してくれる?」 とか言う注文が多くなった。
少量の場合、配達料金を頂ければいいのだが、 今までの慣例上、大工さんや工務店に請求できないと言うのが実際なのだ。 経費を計算に入れると50枚以下では完全な赤字なのだ。 これは他の商品を買ってもらって穴埋めするしかない。 石膏ボードの販売はサービスの意味の部分が非常に大きい。
話はまだ続く。 この石膏ボードには裏と表があって、 表側が室内になるように施工する。 この材料中身は石膏なのだが、表と裏には紙が貼られている。
その紙は非常に薄くて、ボードとボードが擦れると非常にめくれやすい。 今日のように湿度の高い日には特にめくれやすくなるのだ。 表側の紙が剥がれるとまずい。 内装仕上げの段階でクロス屋さんが非常に苦労する。(←駄洒落に使える) この擦れによる紙のめくれを防ぐために工場出荷の際には表合わせに出荷される。 つまり施工するまでは2枚1組で運ばれるのが理想なのだ。
しかしFツのような末端部分の商売では、 「7枚持ってきてくれよ」とか「3枚だけでいいんだけど」 と言う注文がくるのだ。 使う現場側にとっては残ってしまうとゴミにしかならない。 その理由はよく分かるのだが、 こっちとしてはただでさえも割に合わない商売なのだから、 せめて破損を防ぐためにも、 少量でもいいから偶数枚で注文してもらいたい。
つまり今日の日記はこれが言いたかったのだ。 石膏ボードは2枚で1組。これを認識してもらい。10枚とか20枚とか。
「お客さんを教育する」という言い方はあまり良くはないが、 認識してもらえるようそういう努力をしなければならない。
これがなかなかできない。
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2002年09月26日(木) 目標の数字を設定しろ
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