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2003年06月10日(火) ボランティア

昨日日記に書いた酒箱を作っていると、
黒縁眼鏡かけた朴訥そうな女の子が、ブラックチョコレートのような肌色のあまり大きくない黒人を連れて僕が仕事をしている作業場へずけずけと入ってきた。

案の定それはボランティアで「御協力して下さい」ときた。
無下に断るのもあれなので一応は話を聞く。
「コーヒーを買って頂くと、その売り上げの7割がアフリカの子供達の為に学校を作る費用にあてられます」と言う。

コーヒーは好きだから少しくらい協力してもいいかなと思い。
「いくらなんですか?」と聞くと、
ななななんと「一万二千円です」ときた!?!?!?

「はぁ??」
それを聞いて一気にメーターがぶち切れた。
僕が今作っているこの箱は1個350円で売る予定で、
12000円の荒利をだすためにはン百個は売らなくてはならない。
たかが500g程度のコーヒー豆に善意を含めて12000円も出せるかっ。
俺んとこ来るのが間違ってるぜ。
もっと金持ってそうなとこ行けよっ。

せいぜい1000円未満と考えていた僕は自然と対応の言葉が甲高くなり、
しまいには「早く出てってくれ」と言ってしまった。
本当に発狂寸前だった。
こっちが悪い訳でもないのにすごく気分が悪くなってしまった。

金に即決させるようなボランティアは無意味だ。
まずは自分たちでなんとかすべきだ。
青空教室で十分だし、地面に文字書いて勉強しろ。
コーヒー豆を売るのは誰かの受け売りだ。
あんた自身が現地に行って、あんたが教えられる事だけ教えてやればいい。
できるところから始めるべきだ。
それはコーヒー豆売って金を集めることではない。



善意って難しい。
結果でしか判断されない部分が大きいような気もするが、
その過程も非常に大事で、
それの事を起こすきっかけも大事で、
少しの気持ちを行動に起こすということは非常に大変である。

なんだかこういう日記を書いている自分が嫌になってしまった。
僕は少しの気持ちを行動に起こすことができない。



2002年06月10日(月) 社交

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