月曜から4日間の夏休み。その第一日目。父の初盆に合わせて、日頃疎遠の兄と、姉夫婦、私と集まって実家の大掃除をした。
丸一日掛かって、煤や汚れで真っ黒になって、大量のゴミだし。
母が亡くなった年、気落ちしている父の目前で家の中を片付けるのは淋しいからと、まったく手付かずのままだったから尚更だ。
主の居ない床が抜けそうで恐い築不詳のこの家はまだまだ片付かないが、それでも不要なものが減り、きれいになるのはやはり気持ちがいい。
9時から始めて、もう5時。何と時間の経つのが早いことか。
「あぁ、あぁ。嫌んなってきたから今日はもうやめようか」
と、笑いながら言った姉の言葉で解散。
そのまま直帰すればいいものを、心地よい疲労感も手伝って、ご褒美とばかり、足が勝手に癒し場へと向かう。
打ち始めて、すぐさま突確3回を含むストレート13連の10箱積み。
珍しくヨンさまとデートした。これも一生懸命に掃除をしたおかげかな?
それともお盆だから、お父ちゃんと、お母ちゃんが背中に居てくれたのかな。
毎日暑くてバテそうですが。そうじしたら元気になれるかも? …かって姉と私が布団を並べて寝た部屋。
父がどこかで拾ってきた素っ気のない机を仲良く共用した部屋。
50年近く前の幼稚園時代の作品綴り。黄色く丸まったままの賞状の類。
置いたままになっている書籍や、マンガ本。昭和時代の思い出の品々。
小学校の卒業文集が出てきたので目を通す。
名前とその文章から一人一人浮かんでくる友達の懐かしい顔。
自分が書いた短い文章に目をむけて赤面する。
が。…まだ許せる。
こんなもんだよ、おっかさん。
ん?
本箱の隅に置いてあった大きく膨らんだ紙袋。あの膨らみは。白い紙は。
嫌な予感… 的中。
それは10代から20代前半に描き溜めていた… らくがきの山。
スケッチブック。ケント紙。書きかけの原稿用紙。何冊ものノート。
どへえぇぇぇーー!!
まだこんなものが残っていたなんて。
は、恥ずかしくて見られたシロモンじゃない。
思わず近くに姉が居ないか確かめた。
続いてダンボール箱の中から古びた木箱を発見。
蓋を取ると、中からはインクや、墨汁、雲形定規…。
先ほど放り投げたスケッチブックを開いてみる。
ノートの… たぶん筋書きであるらしい稚拙な文章を追ってみる。
こんなことをしていたんだ 考えていたんだ …滑稽なほど 一生懸命で。
懐かしくて、恥ずかしい、今は思い出となった私のゴミ。
幼稚なエゴの塊。そんな私を受け入れ、見ていてくれた家族という懐の大きさに、けして豊かな家ではなかったけれど幸せだった、としみじみ思う。
さて。この家はどうだろう。
一日ぐらい気合を入れて、家族の為にそうじしてみるかなぁ。
そうそ。恥ずかしいゴミ?も処分しなくっちゃ。
人間いつどうなるか分かんないし (^^ゞ いや、ほんま。
Sako