京のいけず日記

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2005年10月19日(水) 某少女漫画家の盗用騒ぎに思うこと


「…ちなみに人の写した写真を参考に絵を描いたりして、自分が描いたと、
 サインなどすればお縄がかかるかもよ。判断はご本人に任せますがね」
と、絵画教室の先生に釘をさされた事を14日付けの日記に書いていますが。

何度目かの肖像

前のラクガキを美…じゃなくて微修正。似いひんなぁ。


まぁ、そんなおりだったので、タイミング的にも、この新聞の記事は少なからず衝撃でした。何故なら、遡ること30年前の少女は漫画家を夢みていたので。
しかし。絶版…と聞いて、私の頭に浮かんだのは、厳しい処置というよりも…、この本売れるんちゃう、と、よこしまな発想…(^-^;)ファンの方、ごめんなさい。

残念ながら、今のほとんどの少女漫画は読んでいないので、この漫画家さんの名前も全然知りません。別冊少女フレンドってまだあるのね。。へぇ。

ただ盗用したものが、あのスラムダンクだったので、いったいどんな画風を描く方なんだろうと少し気になって、暇だったんで、検索してみました。
盗用疑惑のあるカットと、された方のカットを詳細に比較したサイトがあって、
なるほど、こりゃ言われてもしょうがないなぁ…という感じでしたが…。

盗用については、やはりプロなんだからとは思いました。それも同じ漫画家さんの出来上がった作品からそのまま拝借ってのは…さすがに唖然としました。

でも、…どうなんだろう…。
プロにしても、多くのものが、2次制作になっているんとちゃうのかなぁ。えっと、盗用とかという意味じゃなくて、例えば…資料(やっぱり写真とか図柄ですよね)を見るにしても、他人の目を通したものが多いですよね。

資料を参考にして描きました、というのと、パクリました、の違いって、何なんだろう。少しオリジナルを付け加えればいいのか、直トレースしなきゃ、それでパクリじゃないのか。バレなきゃいいとか、売れた勝ちってことでもないよね。その基準、線引きが難しいところですよね。
最後にはその人のモラルや、プライドになってしまうんでしょうか。

私もラクガキで遊ぶ時、スケッチできるモノがない時(人のポーズとか)フリーの写真を下絵に使う時もあります。出来るだけ、家族や、自分でポーズを撮って、デジカメで撮ったりしますが(その様子はかなりコワキモです…)
デッサン力のない(→私)人は、とにかく実際に見て描くのが一番ですから。

模倣とか、トレースとか、いうと、すごく忌み嫌われていますが、デッサンの練習法としたら効果的じゃないのかな。昔からいいますもん。上手な人の真似をしろ。見て盗めと。今の漫画家さんも大変ですね。

その作家さんが好きって方も、たくさんいらっしゃったと思います。
…思うんですがね。その作品が良いか、悪いかは、結果的に、読んだ人に感動を与えられるか、って事じゃないのかなぁ…。いっそのこと、最後までだまし通せるぐらい、一流の詐欺師であれば良かったのにね。暴言ですか?

司馬遼太郎さんの「燃えよ剣」大好きなんですが、史実としたら変なとこありますよね。でも、変であろうが、間違っていようが、あの作品の土方歳三が好きみたいな。そんな感じ…で。まぁ、プロとして悪びれないというのはどうかとも思いますし、同情する気はありませんが、この話題、非難轟々、あげつらう人、腹の立つ人の多さにびっくりしました。

…え? また脱線してる? そういう問題じゃない? はい (^^ゞ

ただね。その作家さんがアシさん使われていたかどうか知りませんが、もしおられたとしたら、作家先生の指示で、他の漫画家さんの作品のトレースとか、あるいはそれと分かる下絵にペン入れとか、されていたわけですよね。もし、そうだったとしたら、きっと、やりたくなかっただろうなぁ…。


今、絵画教室で、実物を見て、スケッチをし、それを下絵として、トレースして、その上に着色…しつつあるのですが…。なかなか上達の気配すらありません。
小さな絵でも、すごい根気と、集中力と、体力と、時間がいります。
ラクガキじゃなくて、一枚の絵を描くのって、格闘技やん、などと思います。

あーあぁ。うまくなりたいなぁ。なるぞ。そやし。歳三さん、待っててや。
いつか大きなキャンバスに全身像を描いてやる。 …ほんまかいな。夢です。


Sako