京のいけず日記
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仕事帰りの交差点。 横断歩道の向かい側に、男の子が二人立っていた。 兄弟かな? 不機嫌そうに、電信柱にもたれかかって立っているのは小学3年生ぐらい。 その少し離れたところで5歳ぐらいの男の子が、手にしたカバンをクルクルと振り回しながら踊っている。
何が楽しいのか、 弟くんは一人自分の世界のよう。
そんな弟を…。ふてくされたように、 いかにも面白なさげに見ているお兄ちゃん。
彼の目にはどんな風に映っているんだろう。
あほな奴…。 あいつはノーテンキでいいなぁ…、とか? ← ◎正義の味方!トシレンジャー◎
末っ子で生まれた私。もちろん下には誰にもいない。 弟や妹がいるって、どんな気分なのかなぁ。
…で。 うちのお姉ちゃんに、3つ下のまる子はどんな存在か、と、聞いてみた。
「うーん…。そやな。…あほやけど、なかなか、すごい…」
「なんやねん、それ」
時には子分。時にはライバル、時には敵。そして、時には友達、同志…。 …なかなか複雑な心理らしい。
ふーん。おかあちゃん。うちも弟か、妹、欲しかったわ。 なんて、今頃言うたら、さぞかし向こうの世界で呆れてるやろなぁ。
信号が変わって、カバンを振り回していた弟くんが踊りながら渡ってくる。
「危ないやろ」
お兄ちゃんが、弟のあとを慌てて追いかけてきた。
…可愛いなぁ。無邪気な弟くんも、弟の面倒を見るお兄ちゃんも。
思わず、にこっとしたら、 私と目があったお兄ちゃんは、ますますブスリと弟を追いかけていった。
いいなぁ…。
義兄弟を結んだ、一つ違いの勝ちゃんと、歳三さん。 お互いどんな風に見えていたのかなぁ。 一つ岩の絆に見えて、男同士やから、勝ち負けを意識したり、優劣を比較したり、結構、複雑やったかもしれへんね。
Sako
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