京のいけず日記

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2004年07月31日(土) 六月はCGの紫陽花(新選組!28回目の妄感)

もじり。『六月は真紅の薔薇』著作:三好徹さん。「僕」沖田総司の一人称で構成される作品。単行本で、文庫で、もう何度読んだかな。時代小説が苦手な人にも読みやすい。

流れ星を見つめる歳三さん私利私欲ではなく
全て新選組の為だという。

それなら
その新選組は
誰の為にあったのか。

幕府。治安。使命感…。

会社(組織)を背負い
個性を没し 逃げ道とし
犠牲や自負を誇りとし

あげく 手の平を返され
無用扱いされる 無念さ。

そやし。己の為にと
言うてぇな。

ちょうど ええねん。
そんぐらいで。



------ ● 新選組!第28回目の妄想的感想 「そして池田屋へ」● ------

演出:清水一彦

狭くて薄暗い池田屋での乱闘シーン。
長回しだったけど飽きさせず、思いのほか良かった。

有名な階段落ち?も、ほんとに昔の家の階段ってあんな感じで
ダイナミックにというより…、まさに、ズルズルとずり落ちる感じで…。

殺陣は迫力が無いといえば無いけれど…。
でも、円月殺法(古っ…(-_-;)…眠狂四郎です。知ってる?)とか、
劇画調のドラマではないから、この方がよっぽどリアルだ。

と、魅入っていたら、あちゃ。ちゃ。

なんやねん、これ。

藤原総司が喀血する紫陽花のシーン。CGの花びらが舞う…。
さぶ。藤原さんの演技だけで十分だったと思います。可愛そう。

あと。何で池田屋か、というところは。

最初から池田屋、四国屋(丹虎)ではなく、
ましてや、山崎蒸が先に池田屋へ潜入し、刀を隠していたとかでもなく。

鴨川を挟んで東と西に分け虱潰しに探索したり、
斬り込み人数の謎も、祇園があるから土方隊に人数を多くあてるなど
謎解き…いえ…多くある説の一説ですが…がされていて、
三谷さんのまじめな取り組み方ぶりが窺い知れて、好感度UP。

それにしても。冒頭、八木源之丞さんに(突入を)
「新選組はどうすればよいのでしょうか?」
なんて、真顔で聞いている、香取勇さん。ずっこけちゃいました。おもろい。

「山南さんも怒鳴るんだ…」
藤原総司さんが涙目で言ってましたが。

山南さんと土方、このまま「合わねぇ」関係でいっちゃうんでしょうか。

や、山南さん!意見できるの、あんたしかおらん。
もっと怒ってやってください。歳三さんを。この悪タレ小僧と。
香取勇さんは優しいから。

今、通勤文庫は、秋山香之さんの「近藤勇」読んでます。
ここでの山南さんは病気説。(角川春樹事務所 時代小説文庫 @720)

ちなみに同作者「歳三往きてまた」は、歳三さんへの愛がひしひしと…♪

鳥羽伏見で戦死した叔父、源さんの首を胸に抱く井上泰助を、
土方が懐に抱き取り、戦火、ともに眠るというシーンが印象的でした。


Sako