京のいけず日記

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2004年01月24日(土) 至れり尽せり 観光ガイド

久々のいけずネタ?「いけず」検索で来はった方、おまっとさんどす。
って、ちゃうねん。
せやけど、ちょっと「?」とひっかかってしまいました。

京都冬の旅

さすがに腐ってもNHK大河!
あちこちに新選組ののぼりが立ち、
京都はもろてあげての観光誘致、商魂の真っ只中。

地元で、大枚20,000円(@9,500)は、まー、もったいないわ、と思いつつ、
定期観光バスツアー 第38回 京の冬の旅「うるわし」コース
(新選組ゆかりの史跡めぐり)に夫婦で参加してきた。

なにをかくそう、名づけて「ダンナさま巻き込み大作戦!」

夫婦円満、子ども抜き、久々のお出かけもええやんか、と、カワユク装って、
実はダンナを味方につけ、今年の家族旅行の行き先を決めようと
計算ずくめの演出というから恐ろしいや…、はい。

訪れる場所は、島原角屋、八木家(壬生屯所)、金戎光明寺、霊山歴史館の4つ。既に行ったことのある所ばかり。

まー、特別公開もしてるし、
高くて、めったに食べられない京料理を賞味したり、
旅行者気分で、二人の時間を共有するのもええんやない。

中高年カップルがほとんどで、総勢22人ほどの乗客を乗せて出発ー。
内心、地元の自分達だけでなくてよかったと胸をなでおろす。

「はい。では、みなさん、こちらへ」
そちらへ行ってる自由がない。

おいおい…。
八木家と目と鼻の先、壬生寺、前川家、新徳寺…へは行かないのね。
せめて、外から覗く余裕もないのかしら。そこやで、そこ。

気分は、まるでベルトコンベアー。
もちろん時間の限られた団体だから、しかたないことやし。

せやなくて。何かひっかかる。何だろう?

観光写真…? ま、これもしゃーない。
買う気はないが、にっこり♪ 美人に写れ〜!(無茶なはなし)

例えば、黒谷(金戎光明寺)さんへ行った時のこと。
本堂へ案内され、担当されている観光協会のガイドさんのお話が始まる。
一箇所がすめば、全員連れ立って、移動。お話。また移動。
本堂の外にはちゃんとバスガイドさんが待っていて、

「では今からバスの方へ」
至れり尽くせり。迷う暇も、退屈してる暇もない。

団体ツアーばかりと思いきや、特別公開中、
その場、その場に、専属のガイドさんがいて、個人で行ってもそのようだ。
(たぶん、もっと自由に回れるだろうけど)

そりゃ困ったことをする人がいるからだろ、と、ダンナ曰く。
確かに。

でも、何て言うかな。

ただ、ぼーっと感じていたい、これは観光とは言わないんだろうか。
笑っていないと退屈してると思ってしまうのかな。
盛りだくさんでないと、サービス不足と思うのかな。
ほっておかれる自由もほしい。

重要な文化財よりも、実際の建物や、木や、空気や、
そこから眺める景観や、距離や、広さや、高さや、空間に触れて、
それだけで喜んでしまうアホな人間もいる。
あの人、こんなオモロイ話もきかんと損やわ、それでよろし。
うなぎを焼くにおいだけで、十分、ごはんが食べられる貧乏人もいるのだ。

「これがそうです。では次行きましょうか」
と、コマ送りにぞろぞろと。

何だか博物館や美術館の音声ガイドを思い出してしまう。
説明を聞くのに必死になって、肝心の印象はぼやけてしまう。
出来るなら、まず心で感じたい。
モノより思い出、だ。

ちなみに観光ガイド協会の方はほとんどボランティアで、
何より歴史が好きで、お話が好きで、
人を楽しませることが大好きな方ばかりだ。

質問などしたら、まってましたとばかり相手をしてくれるかもしれない。
知りたかったことを、たくさん話してくれるに違いない。
だからこそ、もっとぜいたくに聞きたい。

うまく言えないけれど、
新選組に限らず、パック、個人に限らず、
「至れり尽さぬ」不自由な観光、そんな形もあっていいんでは。
なんで、みんな同じ方向にむくんだろう。

パックツアーにもいい所はある。
勝手知らずの土地で、車もなく、時間もなくて、そんな時は利用したいな。
日野や、会津、函館、御用達ツアーはあるかしら??
行ってみたいな。いつか。

懲りずに今度は「ウォーキング新選組」伏見編、誘ってみようかな。。デヘ。


Sako