井口健二のOn the Production
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2023年10月08日(日) JFK/新証言 知られざる陰謀【劇場版】、翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜

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※このページでは、試写で観せてもらった映画の中から、※
※僕に書く事があると思う作品を選んで紹介しています。※
※なお、文中物語に関る部分は伏字にしておきますので、※
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『JFK/新証言 知られざる陰謀【劇場版】』
     “JFK Revisited: Through the Looking Glass”
1991年にドラマ作品『JFK』で第35代アメリカ大統領暗殺
事件に纏わる謎を世に問うたオリヴァー・ストーン監督が、
その後に公開された機密文書を基に新たにその真相に挑んだ
ドキュメンタリー作品。
映画はケネディ大統領が平和を希求する歴史的な演説の映像
から始まる。それはこの暗殺事件がなぜ起きたのかを明白に
語るものだ。そんな映像を巻頭に置いた本作は、正しく現代
の闇を白日の下に曝け出す。
そこにはCIA、FBIがいかなる目的で運用されている組
織なのか。そしてそれに反抗する人物が自国家の最高権力者
であるはずの大統領であろうとも排除する、そんな恐ろしい
組織の実態が炙り出された作品でもある。
そしてその実態を炙り出すまでの過程が見事に描き出された
作品でもある。そこには暗殺が実行された銃弾の射入、射出
の角度や特には検視写真での射入孔、射出孔の形状などが、
従来の報告とは矛盾する点を明らかする。
最早この作品の後ではリー・ハーヴェイ・オズワルドによる
単独犯行説を信じる者はいないだろう。それくらいに明白な
証拠が提示される作品だ。とは言うもののこの作品が2021年
全米公開された後でも真実は闇に閉ざされている。

映画のナレーションを、活動家でもあるウーピー・ゴールド
バーグと、『JFK』にも出演のドナルド・サザーランドが
勤め、映画にはストーン監督や大統領の甥で次期大統領選に
出馬が噂されるロバート・ケネディJr.も登場する。
他にも研究者や法医学者なども多数証言しているものだ。
作品は公開された数百万ページに及ぶ旧機密文書を調査して
描かれているものだが、未だその全文が精査されたものでは
なく、見出された証拠の中から都合の良いものだけが採用さ
れていることは明らかだろう。
とは言うものの致命傷となった銃弾が、オズワルドがいたと
される後方ではなく前方からのものであったことは、大統領
夫人のしぐさや映像からも明らかであり、こういったことが
議論の対象にもならなかったことも疑問に思う。
そこには本当に大きな力が働いているのだろう。そう言えば
日本の首相暗殺にも第2の銃弾の噂はあったよな。

公開は11月17日より、東京地区はヒューマントラストシネマ
有楽町、新宿武蔵野館他にて全国ロードショウとなる。

『翔んで埼玉〜琵琶湖より愛をこめて〜』
2019年1月20日付題名紹介『翔んで埼玉』の第2弾。主要な
スタッフ・キャストが再結集し、東国の出来事が西国に飛び
火する。
物語の設定は埼玉を東京の支配から解放した前作の出来事か
ら3ヶ月後。日本埼玉化計画を進める解放戦線のリーダーは
埼玉の心を一つにまとめるため、越谷に海を作ることを立案
する。そのための白砂を和歌山の白浜に求めるが…。
恋人の元東京都知事の息子を埼玉に残したリーダーは、解放
戦線の仲間と共に千葉の港から出港。ところが嵐が来襲し、
遭難したリーダーは仲間とはぐれ、和歌山に潜入していた滋
賀解放戦線のリーダーと宿命の出会いを果たす。
こうして関西で虐げられる滋賀の実情を知り、同時に大阪が
進める恐怖の日本大阪化計画の実態を知った2人のリーダー
は大阪との決戦に打って出ることになる。そしてそれは謎だ
った埼玉のリーダーの出自を明らかにする。

出演は GACKT、二階堂ふみ、加藤諒、益若つばさらの埼玉解
放戦線のメムバーが再結集。
これに対して杏、片岡愛之助、藤原紀香、川崎麻世。さらに
堀田真由、くっきー(野性爆弾)、高橋メアリージュン、天童
よしみ、山村紅葉、モモコ(ハイヒール)らの関西勢が参戦。
さらに現代パートでは、和久井映見、アキラ100%、朝日
奈央らが登場。そして様々なサプライズ出演もある。
監督は前作で日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞した武内
英樹、脚本も同最優秀脚本賞授賞の徳永友一が担当。音楽の
Face 2 fAKE 、主題歌のはなわも前作に引き続いて担当して
いるものだ。
正直に言って前作が繰り広げためちゃくちゃなインパクトに
は少し欠けるかな。でもまあVFXなどは間違いなく向上し
ているし、特に和歌山に向かう船団を襲う嵐のシーンの迫力
は見事なものだった。
ただ問題点を挙げるなら、前作では埼玉 vs.東京の傍らあっ
た埼玉 vs.千葉及び北関東の第2軸が足りないことで、互い
ディスり方もちょっと物足りない感じがした。特に滋賀ディ
スの文言が今ひとつピンとこないのも残念だった。
とは言えこれは関東在住者の意見で、地元では違うのかな。
後は劇中での言及はないが、 GACKTの出自の問題に関しては
偶然なのだろうか?

公開は11月23日より、全国ロードショウとなる。
        *         *
 今週は鈴木清順監督の『ツィゴイネルワイゼン』も観てい
ますが、『陽炎座』『夢二』と共に特集上映される作品のた
め次々週に纏めて紹介します。
 なお次週は鑑賞の予定が『陽炎座』のみのため本ページの
更新は次々週とします。


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