井口健二のOn the Production
筆者についてはこちらをご覧下さい。

2008年11月01日(土) 第170回

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
※このページは、SF/ファンタシー系の作品を中心に、※
※僕が気になった映画の情報を掲載しています。    ※
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
 今回は、またまた往年のSF名作のリメイクの話題から。
 1956年に公開されたMGM作品“Forbiddon Planet”(禁
断の惑星)が、ワーナーで再映画化されることになり、その
脚本に、1990年代の人気SFテレビシリーズ“Babylon 5”
を手掛けたJ・マイクル・ストラジンスキーの契約が発表さ
れた。
 オリジナルの脚本は、シェイクスピアの『テンペスト』を
下敷きにしたと言われるもので、1949年の実写版“Alice in
Wonderland”の特殊効果などを手掛けたアーヴィング・ブロ
ックと、後に赤狩りのブラックリストにも載ることになるア
レン・アドラーがストーリーを執筆、1996年にロン・ハワー
ド監督、メル・ギブスン主演でリメイクされた『身代金』の
1956年版オリジナルなどを手掛けたシリル・ヒュームが撮影
台本を執筆したものだ。
 物語は、人類が大宇宙に進出した時代を背景に、植民が行
われたものの連絡が跡絶えた惑星に調査隊が向かい、そこで
移民団の生き残りの博士と、その惑星で生まれたその娘とい
う2人の生存者を発見する。しかもその惑星には、高度な文
明を持っていたと思われる先住民族の遺跡が残されており、
その先住民族は突然滅亡したという。そして博士は、調査隊
にも危険が迫っていると忠告するのだが…
 オリジナルの主演は、ウォルター・ピジョン、アン・フラ
ンシス、レスリー・ニールセン。そして日系アメリカ人の工
業デザイナー=ロバート・木下の手掛けたロボット・ロビー
が、その当時のSFアイコンとして人気を博したものだ。そ
してこのオリジナルは、後に『スター・トレック』の下敷き
になったとも言われている。
 そのリメイクに関しては、実はかなり以前から計画はされ
ていたもので、以前には、監督のジェームズ・キャメロン、
脚本家で1971年『アンドロメダ...』などのネルスン・ギデ
ィング、同じく1968年『まごころを君に』などのスターリン
グ・シリファントらも関係していたことがあったようだ。
 そして今回は、最初はドリームワークスで『リディック』
シリーズなどのデイヴィッド・トゥーイーの脚本監督による
計画がされたものの頓挫。その後はニューラインに権利が移
り、さらにワーナーでの仕切り直しとなったものだ。
 なお、新たな脚本を契約したストラジンスキーは、ワーナ
ーでクリント・イーストウッド監督の新作“Changeling”も
手掛けており、その辺での信用も買われたようだ。因に脚本
家は、“Ninja Assassin”という作品がすでに完成している
他、“Silver Surfer”、2006年7月1日付第114回で紹介し
た“World War Z”、さらにロン・ハワード監督が計画して
いる“Lensman”の映画化などにも名前が挙がっており、こ
れらの作品の実現は彼の双肩に掛かっているようだ。
        *         *
 お次は、これもリメイクになるのかなという計画で、上映
時間4時間30分に及ぶチェ・ゲバラの伝記映画が話題を呼ん
でいるスティーヴン・ソダーバーグ監督から、ローマ時代の
エジプトの女王クレオパトラを題材とする“Cleo”と題した
ロックンロール・ミュージカルを、実写3Dで計画している
ことが発表された。
 この作品は、Guide by Voiceというインディーズ系ロック
バンドの元ベースプレーヤーで作家のジェームズ・グレアが
執筆した脚本を映画化するもので、音楽もそのバンドの楽曲
が宛てられるとのことだ。そして主演のクレオパトラ役には
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、その恋人のマーク・アント
ニー役にはヒュー・ジャックマンが期待されているそうだ。
また製作費には3000万ドルが予定され、その調達と配給権が
決まり次第、計画を進めるとなっている。
 因に、ソダーバーグ監督は、現在は1作ごとに新しい試み
に挑戦するという計画を進めており、今回の“Cleo”は、監
督にとっては初の本格ミュージカル映画への挑戦とのこと。
『クレオパトラ』というと1963年のエリザベス・テイラー、
リチャード・バートン共演作が映画史に残るものだが、今回
は多分CGIも多用した作品になりそうで、その辺も面白く
なりそうだ。
 ただしソダーバーグ監督は、その前にマット・デイモン、
マイクル・ダグラス共演による“The Informant”という作
品がワーナーで準備中となっており、さらにHDで撮影され
る“The Girlfriend Experience”という作品も計画が進行
中で、“Cleo”は、準備が順調に進んでもその後ということ
になるようだ。
        *         *
 もう1本古代史もので、2004年にウルフガング・ペーター
ゼン監督の許、“The Illiad”に基づく『トロイ』に主演し
たブラッド・ピットが、今度はジョージ・ミラー監督と組ん
で同じくホメロスの叙事詩“The Odyssey”の映画化に取り
組む計画が発表された。と思いきや、何とこの計画で彼らは
大宇宙を舞台にした未来版を計画しているとの情報だ。
 『オデュッセイア』の未来宇宙版ということでは、前回も
ジョー・ホールドマン原作の“The Forever War”の情報を
お伝えしたばかりだが、SF映画ファンには『2001年宇
宙の旅』の原題が“2001: A Space Odyssey”であることも
忘れてはならないものだ。
 という叙事詩の映画化だが、原作の内容は『イリアス』の
続編ともされるもので、トロイア戦争の後、故郷のイタカ島
に向かった英雄オデュッセイウスが島を目前にして神の怒り
に触れて遠隔の地に飛ばされる。そこから故郷を目指す冒険
の旅と、オデュッセイウスの息子が父親を探す旅とが描かれ
ている。そしてこの叙事詩は、1963年にレイ・ハリーハウゼ
ンの手で映画化された“Jason and the Argonauts”(アル
ゴ探検隊の大冒険)の原作であるアポロニウスの叙事詩の基
になったものとも伝えられている。
 その原作を今回は未来の宇宙を背景に描くとしているもの
だが、そこにブラッド・ピットの主演というのもかなり思い
切った作品になりそうだ。因にピットの次期公開作は、デイ
ヴィッド・フィンチャー監督によるファンタシー作品“The
Curious Case of Benjamin Buttan”となっているが、この
種のファンタシー系の作品に興味が高いのだろうか。
        *         *
 ここからは続報をいくつか報告する。
 まずは、今夏の大ヒット作『アイアンマン』の続編“Iron
Man 2”に関して、前作でテレンス・ハワードが演じたジム
・ローディ役が、『ホテル・ルワンダ』などのドン・チード
ルに交代すると発表された。
 この2人は、共にオスカーノミネーションの経験もあるベ
テラン俳優同士だが、チードルがかなり熱烈な原作のファン
だとのことで、そのアピールが利いた結果のようだ。“Iron
Man 2”以降は「ウォーマシン」としての活躍も増えるロー
ディ役には、それなりの思い入れも必要と判断されたのかも
知れない。ただしこの発表は、ハワードにも寝耳に水だった
そうで、直後には本人も何がなんだか判らないと発言してい
たものだが、まあ映画界でも少し先輩のチードルに譲ること
は仕方ない面もありそうだ。
 一方、主人公トニー・スターク役を演じるロバート・ダウ
ニーJr.には、製作会社のマーヴェル・スタジオとの間で、
スーパーヒーローサイズと言われる巨額の出演契約が結ばれ
たことも発表された。そしてこの契約では、“Iron Man 2”
“3”の他に“The Avengers”への出演も含むとのことで、
前作のエンドロール後で予告され、『インクレディブル・ハ
ルク』の最後でも告知されたスーパーヒーローチームの映画
化もこれで確実になったようだ。
 なお、“The Avengers”では、アイアンマンとハルクは、
Captain America、Thorらと共に闘うことになるが、そこに
エドワード・ノートンの出演があるかどうかは不明。ただし
ウォーマシンとしてドン・チードルの出演は契約されている
そうで、その他の配役も気になるところだ。
 また、今回の報道によると、“Iron Man 2”の全米公開は
2010年5月7日とされ、続いて“The Avengers”の全米公開
は2011年7月15日の予定。またこの“The Avengers”の製作
では、『アイアンマン』を手掛けたジョン・ファヴロー監督
が総指揮も務める契約とのことだ。もちろんファヴロー監督
は、“Iron Man 2”“3”の監督も契約しているものだが、
前作の大成功で、正にマーヴェル・スタジオの看板監督とい
うことにもなりそうだ。
        *         *
 9月1日付の第166回で報告したDCコミックスの映画化
“Sleeper”に、ブラッド・インゲルスビーという脚本家の
起用が発表されている。
 この映画化は、サム・ライミ製作、トム・クルーズ主演で
報告されているものだが、前回は不明瞭だった製作会社は、
やはりDCコミックスなら当然のワーナーで行われることが
はっきりした。
 物語は、エイリアンによって痛みの感覚を制御する能力を
植えつけられた主人公が、潜入捜査官となって活躍するとい
うもので、そこに潜入した組織の女との恋物語なども描かれ
るとのことだ。
 因に、脚本家に起用されたインゲルスビーは、今年3月に
最初の脚本の契約に成功したばかりの新人とのことだが、そ
の作品の“Low Dweller”は当初50万ドル、実現時には100万
ドルの契約金で、『ハンコック』などのリレイティヴィティ
・メディアが契約、リドリー・スコット監督、レオナルド・
ディカプリオの出演で計画が進められている。その内容は、
刑務所から釈放された男が、社会復帰を目指すというダーク
スリラーで、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』や『ノー
・カントリー』にも通じる物語とのことだ。
 そんな脚本家が、エイリアンの関る作品を脚色するという
のも面白そうだ。
        *         *
 9月15日付の第167回で報告した今月撮影開始のヴィデオ
ゲームの映画化“Clock Tower”に、『バイオハザード』の
アリスことミラ・ジョヴォビッチが出演しているという噂が
流れている。
 この映画化にはすでにブリタニー・スノウの主演が発表さ
れているが、さらに『オーシャン・オブ・ファイヤー』に出
演のルイーズ・ランバート、“Divine Intervention”とい
うホラー作品に出演しているアリッサ・ジェイン・ハイルと
共に、ジョヴォビッチが出るとのことだ。
 物語は、日本では『クロック・タワー/ゴーストヘッド』
の題名で知られているシリーズ第2作の“Clock Tower II:
The Struggle Within”に基づくとされているもので、精神
病院に閉じ込められたヒロインの脱出行が描かれる。因に、
ゲームではヒロインは最初は武器も何もない状態でスタート
するそうで、基本的に隠れたりパズルを解いたりという展開
のもののようだ。その雰囲気が映画でどこまで描かれるか、
脚本は最終的にエリック・ポッペンという人が仕上げたよう
だが、彼とマーティン・ワイズ監督の手腕が期待される。
 TWCの製作配給で、全米公開は来年に予定されている。
        *         *
 10月1日付第168回で紹介した“Spider-Man 4”の計画に
ついて、その脚本に、2006年発表の戯曲“Rabbit Hole”で
ピュリッツァー賞演劇部門を受賞したデイヴィッド・リンゼ
イ=アベアーが交渉中と発表された。
 因に、『スパイダーマン』シリーズでは“2”の時にも、
ピュリッツァー受賞者のマイクル・シェイボンに脚本を依頼
しており、その方針が今回も踏襲されたものだ。ただし今回
は、事前にジェームズ・ヴァンダービルトへの脚本の依頼も
発表されていたもので、その辺がどのように調整されている
かは不明。昨年8月1日付第140回の報告でも、サム・ライ
ミ監督の発言で脚本家が重要になるとされていたが、期待度
の高いヒットシリーズへの取り組みは、普通に考える以上に
大変なことのなのだろう。
 なおリンゼイ=アベアーは、2005年公開のアニメーション
『ロボッツ』と、2008年製作の“Inkheart”の脚本も手掛け
ており、映画脚本の実績もある人だが、以前のインタヴュー
では自作について、「アウトサイダーとなっている人物が、
自分自身の所在を明確にしようとする物語」と称しており、
この辺がスパイダーマン=ピーター・パーカーのキャラクタ
ーにマッチするとも考えられたようだ。
 サム・ライミの監督復帰と、トビー・マクガイアの主演も
発表され、キルスティン・ダンストは、本人は希望している
ものの脚本家に具体的な注文はされていないそうで、第4作
の製作準備は、2011年5月の公開に向けて順調に進み出して
いる。
        *         *
 10月1日付第168回でも報告した“Tintin”の製作につい
て、ユニヴァーサルがキャンセルした契約を、改めてソニー
・ピクチャーズとパラマウントが共同で引き受けることで話
し合いが進められている。
 この計画については、2007年6月1日付第136回で最初に
報告しているが、ベルギーの漫画家ヘルゲが1923年から発表
してきたコミカルアドヴェンチャーを、スティーヴン・スピ
ルバーグとピーター・ジャクスンの監督により連続映像化し
ようするもので、原作のキャラクターを活かすために全編を
パフォーマンス・キャプチャーによる3Dアニメーションで
製作することになっている。
 そしてこの計画に関しては、当初はドリームワークスでの
製作が行われ、同社がパラマウントに買収されたことから、
本作品の配給もパラマウントと考えられていた。ところが、
ドリームワークスをパラマウントから再独立させる動きが表
面化、この時点でいち早くユニヴァーサルが本作品の製作を
バックアップすると公表されたのだが、ユニヴァーサルは結
局製作を支援しないことを決めてしまった。さらにその後に
ユニヴァーサルはドリームワークスと配給契約を結ぶことも
発表されたが、何故か“Tintin”に関してはその中に含まれ
ないことも明らかにされていたものだ。
 ということで、一時は配給が宙に浮いて製作も危ぶまれた
作品だったが、その総額1億3500万ドルと言われる製作を、
ソニーとパラマウントが交渉しているものだ。因にこの交渉
で、パラマウントは北米大陸及び英語圏、ソニーはその他の
海外配給権を得ることになっている。
 ただし、この契約ではパラマウントとドリームワークスの
関係が微妙になるが、最終的に“Tintin”の製作にドリーム
ワークスは関らない形にしてその辺はクリアにするようだ。
スピルバーグ所有の製作会社では、ドリームワークスとは別
にアムブリンもあるから、今回はそちらが動くのかも知れな
い。一方、ジャクスン監督の新作“The Lovely Bones”に関
しては、事前の契約に従ってドリームワークス製作、パラマ
ウント配給で公開されるようだ。
 そして“Tintin”の第1作は、スピルバーグ監督の次回作
として2010年の公開を目指し、この秋からの撮影が予定され
ている。また、第2作の撮影はそれに続けてジャクスン監督
の手で行われる。ただし、現時点で第3作を製作するかどう
かは、第1作の結果を観てからにするそうだ。まあ、スピル
バーグ、ジャクスンと言えども、それくらい慎重にはなって
いるということだ。
        *         *
 ところでそのジャクスン監督が製作を務める『LOTR』
の前日譚“The Hobbit”は、ギレルモ・デル=トロの監督で
準備が進められているが、その撮影をIMax−3Dで行うとい
う噂が広まっている。
 この情報は、実は『ヘルボーイ:ゴールデン・アーミー』
のプロモーションで行われたデル=トロ監督の来日記者会見
の翌日に伝えられたもので、記者会見では訊くことができな
かったが、常識的に考えてIMaxは無理としても、3Dの可能
性はあるようだ。
 ただし、公開中の『センター・オブ・ジ・アース』の上映
でも、後方の客席でスクリーンの画枠が観える状態では3D
の効果が大幅に損なわれることは確認できたもので、できる
ことなら視野がスクリーンで一杯になるIMaxでの実現は大い
に期待したいものだ。なお“The Hobbit”第1作の公開は、
2011年12月に予定されている。
 それからデル=トロ監督の記者会見では、監督の普段の生
活の様子が語られたが、自分だけのために家族も入れない家
を別に持っているのだそうで、そこには本やDVDや秘密の
通路もあって、モンスターも住んでいるのだそうだ。そんな
中で日々映画の構想を練っているが、基本的に仕事大好き人
間なので全く苦痛を感じたことはないとのこと。これからも
モンスター一筋で仕事を続けると意志表明をしていた。
        *         *
 続けて最後に記者会見の報告だが、実は映画の情報とは直
接は関係ない。しかしちょっと気になったことがあるので書
いておくことにしたい。
 来年1月16日に日本公開されるドキュメンタリー作品『ザ
・ムーン』のプロモーションとして、登場人物の1人でもあ
るアポロ11号の着陸船パイロット=バズ・オルドリン博士が
来日し、台場の科学未来館で記者会見が行われた。博士は登
場人物であって映画の関係者ではないから、映画についての
発言はなかったが、途中で地球温暖化に関する質問が出て、
博士が予想以上に強い調子で否定論を展開したのに驚いた。
 その発言の要旨は、「地球は有史以前から何度も温暖化と
寒冷化を繰り返しており、温暖化が人間のせいばかりとは言
い切れない」というもので、この理論自体は知られているも
のだから問題はなかったが、ここで博士は「大学や研究機関
は、研究資金集めのために物事を大袈裟に言うことがある。
『何も起きないけど、お金を下さい』とは言い難いから」と
まで言い放ったのだ。
 僕自身は博士の理論も理解するし、結論として「パニック
になるようなものではない」とする意見にも賛成だが、しか
し資金集め云々と言うのは言い過ぎのような気がした。ただ
これにはちょっと伏線があるようで、実は博士は前置きとし
て「前のインタヴューでも訊かれたが…」と発言していた。
つまり博士は、直前に別室で行われた個別のインタヴユーで
も同様のことを訊かれて、同じ質問の繰り返しに多少苛立ち
もあったようにも感じられたし、発言を繰り返す内に、博士
自身が考える以上に言葉が強くなってしまったことは考えら
れるところだ。
 でもこの種の発言は、得てして一部が独り歩きしがちなも
のだし、その現場の雰囲気を覚えておくためにもここに書き
留めておくことにするものだ。話題は映画の話ではないけれ
ど、その辺をお汲み取りいただきたい。
 なおこの記者会見では、終了後のフォトセッションが、科
学未来館ご自慢のジオ・コスモスの前で行われた。このジオ
・コスモスは巨大な球体状のディスプレイで、普段はその瞬
間の地球の表面が表示されているものだ。しかしこの日は、
NASA提供による月の表面の映像が表示され、それは月の
裏側も表示されているというものだった。そしてオルドリン
博士は、その周囲を巡る回廊から登場するという演出で、つ
まり月の裏側を回って我々の前に現れることになっていた。
 ところがその回廊に博士が到着しても表示は地球のまま、
結局、博士は地球の周りを回っての登場となってしまった。
まあ、この種の演出は手違いの生じることが多いものだが、
せっかく40年ぶりに月の裏側を観た感想を聞くという千載一
遇のチャンスを逃すことになってしまい、非常に残念な気持
ちがしたものだ。
        *         *
 前回の記事に続報関係の追加を記載してあります。興味の
ある方は再度ご覧下さい。


 < 過去  INDEX  未来 >


井口健二