【File087】〝おんな〟は乗せ・・・てるじゃん!潜水艦【後編Vol.2】 |
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2003年05月11日(日)
GWもアッという間に終わり、もうすぐまた鬱っとおしい梅雨になるなぁ~などと思っている今日この頃ですが・・・世の中は相変らず騒がしいですなぁ・・・何なんでしょうねぇ、あの白装束の方々は?恰好なワイドショーネタではあります・・・。最初聞いたとき〝ああ、お風呂研究してる団体かぁ?〟などと想像してしまいました・・・アレは〝サン○ェーブ〟か・・・自爆。日本は信教や集会の自由が認められているのだから、一概に大多数に理解できない事を危険視して迫害するのは良くない・・・などと言う意見も散見されますが、やっぱ理解出来ないものは理解できないっすよぉ~。でも〝戦争映画が好き〟って趣味も、一般大衆からして見れば〝同じやん〟って言われれば、反論出来ないのも悲しいなぁ・・・いや、そんな〝戦争映画ファン〟の地位向上の為に頑張って更新して行かねば・・・と夕日に誓う観戦武官長であった・・・ええ話や~ッ!!さて今回の戦争映画観戦記は、前回に引き続き「〝おんな〟は乗せ・・・てるじゃん!潜水艦」の【後編Vol.2】をお贈りします。前回は、女性をお客様的に乗艦させた潜水艦の作品を紹介しましたが、今回は乗艦した女性が活躍する作品をご紹介しましょう・・・それでは開演《開演ブザー》です。いつもの如く携帯電話の電源はお切り下さい。【いつもの如くこの書き込みに資料的価値はありません】
【イン・ザ・ネイビー/潜望鏡を上げろ!(DOWN PERISCOPE/1996)】 母港に入港するロサンゼルス級原潜の甲板から、対岸のゴルフコースのグリーン上のカップに渾身のニアピンを決めた副長トーマス・ドッジ少佐(ケルシー・グラマー)は、サブマリナー(潜水艦乗員)としては非常に優秀な海軍士官で、度々艦長候補者として昇進会議に名を連ねるのですが、若りし頃の演習中にロシア原潜とニアミスをした事故の責任(・・・と、その時自棄酒をして酔っ払った勢いで○○○に入れ墨を入れてしまった)が今だに尾を引いて、なかなか昇進できないでいます。最後のチャンスの昇進会議にも名前は挙がるのですが一部の反対意見の為、スンナリとは承認されません。そこでドッジの技量を確かめる為、超オンボロな旧式ディーゼル潜水艦USSスティングレイ(そんな名前のSF人形劇があったなぁ・・・実際にサンフランシスコの海洋博物館で保存されている潜水艦USSパンパニートを使用)を指揮させチャールストンとノーフォークの大西洋岸二大軍港を、模擬戦によって奇襲攻撃せよ、との命令が下される。実はこれ、ロシアの中古ディーゼル潜水艦が第三国に売却された事によって、これら旧式潜水艦によるテロ奇襲攻撃が予想され、それ対する米海軍の防御計画の効果確認の名目を持っていた・・・。最新の防御システムを突破し、二大軍港に見事侵入出来たら、新鋭原潜の艦長にしてやる・・・との提督の約束に張り切るドッジ少佐・・・だが与えられた潜水艦は戦時中に建造されたサビだらけの超老朽ボロ潜水艦。また乗員も曲者揃い(ドッジ少佐を嫌う反対派が裏で手を回したデタラメ人事によるものなのだが、如何にも「何かやらかしてくれそう・・・」とワクワクさせてくれる人選だぁ)・・・副長のパスカル大尉は、潜水艦乗員には向かない短気で神経質の規則バカ(敵方に内通した為、昔の海賊方式で処刑(笑)・・・されちゃいます)米海軍史上初の女性サブマリナーとして着任した潜航指揮官エミリー・レイク大尉(ローレン・ホリー)は、訓練の成績は優秀だが実際の乗艦経験は全く無し・・・さらに超グラマーで美人な彼女は、将に飢えたオオカミの群の中の赤ずきん・・・(ただしお色気シーンは少なく・・・制服をわざと隠されて、サイズの小さいピチピチの制服・・・胸がハチ切れそう!・・・を着て整列するシーンくらいか。女性乗員用の個室が無い為、前部魚雷発射管室にハンモックを吊って一人で寝起きしているらしい・・・未公開シーン)。その他、命令無視暴行罪のマッチョ水兵(実は潜水艦隊司令長官の息子)や異常なくらいの聴覚の持ち主(もちろんソナーマン)感電が快感になってる通信オペレーター、賭博好き、元アメフト選手、ディーゼル潜水艦の生き字引のような機関兵曹長など海軍のあぶれ者の寄せ集め集団(しかし皆一芸に秀でているのが味噌・・・)。しかし役者はドッジ少佐の方が一枚上手だった・・・持てる知識と技能を駆使してオンボロ旧式潜水艦で、最新鋭原潜の哨戒網を掻い潜る(くじらの鳴き声で原潜の聴音探査を切り抜けたり、嵐の中で漁船に化けてレーダー探査を逃れたり、果ては大型タンカーの船腹下に小判鮫の如くくっ付いて包囲網を突破したり・・・潜航士官レイク大尉がビビる男たちに〝喝〟を入れるカッコエエ場面だ・・・)。海軍版「ハートブレイクリッジ」な潜水艦映画の傑作・・・コメディなストーリーの中でリアルな潜水艦の内部(機関室の中で機関兵曹長がピンと張った洗濯紐が、潜航深度が増す毎に〝ダラリ〟と垂れて、生意気な水兵をビビらせたり・・・)や、海底での探査戦の中に、ハートウォーミングなドラマが展開されます。ありがちなストーリーな為、結末の予想が簡単についてしまうという欠点はありますが、デビッド・S・ワード監督(「メジャーリーグ1・2」「ラルフ一世はアメリカン」)の丁寧な、それでいてラストまで一気に観せてくれる演出(色んな潜水艦映画のパロディ場面満載)が映えています。ただ外観シーンは実物の潜水艦を使用しているので満足できますが、潜水艦内部・・・特に発令所のセットは、如何にも・・・な作りで、なんでソナー員が発令所にいるのよ?・・・なのが残念!日本では劇場公開されなかったが、在日米軍基地内で上映され駐留米兵の間では人気を博したそうです。以前観戦記中でも紹介しましたが再度登場・・・潜水艦ファンの間でも人気の高い作品で、ネットで検索しても悪い評価は余りありませんでしたよ!最後のクレジット部分で、日本でも大ヒットしたヴィレッジ・ピープルの「イン・ザ・ネイビー」がエンディングテーマとして流れるのですが、その時未公開シーンやNGシーンが映っているのもお楽しみ・・・原題はジェームズ・ガーナーが海軍のフロッグマンに扮し、日本軍の暗号を盗み出す潜水艦作品の佳作「潜望鏡を上げろ/UP PERISCOPE 1959」のパロディ・・・さあ海軍に入ろう♪海は君のものだ♪カッコいいぜ♪君を待っている♪さぁ志願しろ・・・♪ 『イン・ザ・ネービー/潜望鏡を上げろ1996』はこちらもご参照下さい
【サブ・ダウン(SUB DOWN CRUSH DEPTH 1977)】 地球温暖化の影響を調査する為、海洋生物学者ローラ(ガブリエル・アンウォー/鯨研究の専門家・・・美人!で存在効果は極めて大)海洋研究家ラインハルト(「戦場のメリークリスマス」の名優トム・コンティ/氷山の研究家)潜水挺の設計技師兼操縦士リック(ちょっとヘンなヤツ・・・でも中々博学で物知り・・・MTV好きの臆病者/スティーブン・ボールドウィン/お下劣アニメ「サウス・パーク」の中でも散々扱き下ろされてるボールドウィン3兄弟の一人)が米海軍原子力潜水艦ポートランドに乗り込み北極海を目指すところから物語が始まります。ベーリング海峡から北極海に向かう途中、国籍不明の・・・って言っても旧ソ連しかないじゃん!・・・原子力潜水艦と衝突・・・浸水し火災が発生、艦内に有毒ガスが充満し多数の犠牲者を出す。原子力潜水艦から分離して海底の調査を行っていた海洋調査潜水艇は、制御を失った原子力潜水艦と共に海底へ引き摺られて行く。艦内では、生存者たちが被害の少ない艦尾へ移動し、何とか助かっている。ローラたちは海洋調査潜水艇を潜水艦にドッキングさせ、艦内の発令所へ移乗、艦内換気を試みる・・・これは安直に成功!しかし通路は閉ざされ後部の生存者たちと連絡が取れない・・・しかしなんとかライトによるモールス信号を使用し・・・これまた安直に成功だ・・・調子良いぞ、この調子でガンガレ~ッ・・・生存の為、再浮上を試みるのだが・・・。艦内の酸素残量が時間にして4時間・・・艦内の酸欠状態の演出も、まぁ迫力があって、潜水艦事故の恐怖がジワジワと伝わって来ます。さらに原子炉で放射能漏れが発生し・・・次々に襲い来るアクシデント・・・この辺はパニック映画の定石通りでスリリングな展開かつ見せ場たっぷりだ・・・それと忘れちゃいけないのが〝クジラの声〟・・・地球と自然を象徴しているのか・・・が優しさと安心感を与えてくれます。ラストシーンはちょっと出来過ぎ・・・って感もある。前述の「イン・ザ・ネービー」と同じく〝鯨〟が大活躍(クジラの声を頼りに氷の薄い場所を見つけ浮上に成功・・・って、これも安直過ぎだよ!)以前に本を読んだ知識だけで潜水艦が簡単に操縦できたり、北極海の冷海水中をダイビング・スーツも無しで泳いだり、放射能の蔓延する原子炉の中で冷却水バルブをつなぎかえる作業を素手でやっちゃう艦長(アッと言う間に死んじゃうけど)だとか・・・オイオイ放射能防御服なんてものはないのか・・・など90分少々のお話の中でツッコミどころも満載・・・「クリムゾン・タイド」や「レッド・オクトーバーを追え」には全く及ばないにしても「K-19」よりは面白いかも知れません!・・・米国防省と第七艦隊全面協力だとかで、まぁ適度に迫力ある作品です。ビデオのパッケージが「U-571」のデザインに似てるんじゃない!なのも・・・所謂ところの出来の良いB級版「原子力潜水艦浮上せず」ってとこですかねぇ・・・! ところで、この作品の監督は〝アラン・スミシー〟という名前なんです・・・が、映画通の方なら良くご存知ではないでしょうか?この〝アラン・スミシー〟という名前の監督は実在しません。出来上がりに不満で「この作品は俺が監督したなんて言いたかない」とか、制作途中でプロデューサーと編集を巡ってトラブったり、事情があって本来の名前を出せない場合に〝全米監督協会〟ってところに訴え出て審査を受け「それはもっともである」と言うお墨付きさへ貰えれば、晴れてこの〝アラン・スミシー〟という名前がクレジット出来る・・・と言う大変有り難い名前なのだそうです・・・南無~ッ。実際は〝グレッグ・チャンピオン(「天国に行けないパパ1990」「カウボーイ・ウェイ1994」等コメディ出身)〟て名前の監督だそうですが、一体何がそこまで彼を追い詰めたのでしょうか・・・。
【太平洋機動作戦(OPERATION PACIFIC 1951)】 なんとも厳めしいタイトル・・・将に戦争映画って雰囲気の作品です。実はこの作品、現時点(2003年5月時点)では、未だ国内版ソフトが発売されておりません。amazon.co.jpの輸入ビデオの販売リストには登録されているようなので、字幕無しでもよければ購入はできそうですが・・・。ところが嬉しい事に、来る7月始めに国内版DVDが発売されるのであります。しかも2500円と言うとってもリーズナブル・プライス・・・で!!さてこの作品、朝鮮戦争の真っ最中に製作された〝デューク〟ことミスターアメリカ、ジョン・ウェイン主演の潜水艦モノであります。物語は太平洋戦争の真っ只中の中部太平洋・・・デューク・ギフォード少佐(ジョン・ウェイン)が指揮する合衆国海軍潜水艦USSサンダーフィッシュ号は、日本軍の攻撃が迫る孤島に取り残された5人の孤児と2人の修道女を救出します。その後、日本軍の激しい爆雷攻撃を潜り抜け、晴れてパール・ハーバーに帰還・・・。ギフォード少佐は航海中、生後間も無い赤ん坊の名付け親(映画では、よく船内で生まれた赤ん坊の名付け親に船長がなりますなぁ・・・)になっており、その子の見舞いに行った海軍病院で予想外の出会いが起こります・・・。実は彼は過去離婚しているのですが、その別れた妻マリー・スチュワート中尉(パトリシア・ニール)が、今は海軍の看護婦として海軍病院に勤務していたのでした。そしてギフォード少佐の人生は、より一層激しくなる戦争と同様に大きく動き始めるのでした・・・。って、これはソフトの売り文句を借用しております・・・汗。戦争映画ファンの皆さん、このパトリシア・ニールという女優の名前に聞き覚えがありませんか・・・そう太平洋戦争緒戦~中期までを舞台に壮大なドラマが展開されるジョン・ウェイン主演の戦争大作『危険な道1965』・・・その中でジョン・ウェイン演じるロック・W・トリー准将と〝大人の恋〟を見せてくれる海軍の看護婦マギー・ヘインズ大尉を演じていたのが、このパトリシア・ニールであります。この『危険な道1965』って作品、ジョン・ウェイン主演の戦争映画の割りには結構泥々とした人間関係を観せてくれる作品なのですが、共演者のカーク・ダグラスが、よくまぁあんな役を引き受けたよなぁ・・・なんて遂々思ってしまう作品でもあります。さてパトリシア・ニールですが、彼女1926年の生まれなので『危険な道1965』に出演していた頃は円熟の四十路(失礼!一歩前ですネ)・・・しかしこの『太平洋機動作戦1951』に出演の頃は、まだ華の二十代・・・ハリウッドを代表する若手美人女優でした。その辺の事情を頭に入れて、この『太平洋機動作戦1951』を観ると、より一層楽しめるのではないでしょうか・・・最も未だ発売前の為、詳細は分かりませんが戦闘シーンも結構ありそうです。是非ご覧あれ・・・。『危険な道1965』はこちらもご参照下さい
と言う訳で乗艦した女性が活躍する作品は、如何だったでしょうか・・・2作品だけですが、両作品とも潜水艦映画の醍醐味満載の楽しめる作品ですので、未見の方は是非一度観戦あれ・・・みんなネイビー♪潜水艦は男だけ~ッ♪みんなネイビー♪でも女性も乗ってるぜ~ッ♪みんなネイビー♪しかも美人だぜ~ッ♪みんなネイビー♪みんなネイビー♪イェ~ッ♪【続く】
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