ここ最近町田町蔵がいたパンクバンドINUをよく聴いてて、町田町蔵のものまねをしながら歌を歌っているおばかな私。「いんろーいんろーいんろーたきん!」(知らない人にはなんのことやら・・・) それで、また町田康(同町田町蔵)の本でも読むか・・と図書館で「きれぎれ」を借りて読んでいます。前に「屈辱ポンチ」を読んで、それが映画になった「けものがれ、われらが猿よ」(?だったかな?)も観たんだけど、映画もなかなか(鳥肌実氏の半ズボン姿が艶めかしくて)気が狂いそうで、後からじわじわ中毒症状が出てくる感じで良かったです。 今回の「きれぎれ」もしょっぱなから薬を打ち込まれた感じです。なんか時には頭痛と気色悪さでオエッとなるのですが、あら不思議、このオエッが味わいたくて気がつくとページをめくってしまうのです。私はバカだからかもしれないけれど、読んだ直後より、時間がたってからじわーと作用してくる感じです。この人の話は。読んだ直後は頭痛と悪寒で一杯で、「あれ?終わったの?」って感じなのですが、時間がたつとその世界の空気感が体を満たしていく。 あれ?これはINUを聴いた時と同じ感じだぞ?とふと思った。 そうだこの人の文章はパンクだわ。と。 ちょっと発見した気がして勝手にうれしい自分。 そして主人公の瞳は町田康の目のようにいつもぎらぎらしている。 いつも何かががんがん頭の中で鳴っていて、刺す様な原色がまみれて回転する世界。 これがいつも自分の中で起きたら、気が狂いそう。。 でもこんな世界を感じさせる作家もあまりないな、と思う。
|