広島と札幌の歩き方。 : : 目次 : 手紙

  2004年05月08日(土)  
  理想と現実。 

大切な人が入院したら、
やっぱりその身の回りのお世話とか私がしたい。
何かと不自由な病院での生活のお手伝いをしたいと思う。

極端な事を言わせていただけるならば、
『私以外の人にはお世話されて欲しくない』。

ここ数日、彼が現れないのは、負傷中だからで。

肩を脱臼し『要安静』、
片腕が包帯ぐるぐるで完全に固定されている為、
キーボードで文字を打つとか、そういうの出来ないでいるのです。

脱臼、初めてじゃなくってね。

もう何度も外れていて、クセになっちゃってて。
寝返りをうっただけでも外れてしまう程にあまくなっている関節、
実はお医者様からは手術を勧められておりますよ。

腰の骨を削って、肩に移植するらしい。
およそ4週間の入院とリハビリ。

あんなに痛がる彼を見るのは辛いので、
出来る事ならきっちり治すためにも手術を受けて欲しいのだけれど、
そうなった時、傍にいるのは私じゃないんだよな、と思う。

一番傍にいたいのに、でも私じゃない人が傍にいる。

日常の中で『距離』を感じる事は以前と比べて少なくなった。
それはお互いの忙しさや、そんな中でのメールや電話のやりとりとか、
そういう部分での繋がりが実際の距離感を埋めているのだろうけれど、
こんな『万が一』みたいな事が起こった時、考えた時に、
その距離は急に現実になって、ぐっと遠くに感じてしまう。

やっぱ離れてるんだよね、って。


再来週、包帯ぐるぐるで彼は来札予定。
せめて傍にいる間くらいは精いっぱい世話やきさせて欲しいのだ。

もう鬱陶しいわ!と言われるくらいにつきまとってやる。

: 筆 : しおんとゆき  
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