せきねしんいちの観劇&稽古日記
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午前中、篠原久美子さんが出演する、オーガニックシアターのリーディング公演「メッカへの道」の稽古場へおじゃまする。 通し稽古の後半は拝見する。 ほとんど初めて見る篠原さんの俳優としての演技が新鮮。そして、終盤、台本を話して語り始める横山道乃さんの自由自在さが圧倒的。 夜、吾妻橋のアサヒスーパードライホールに「タナトス」という舞台を見に行く。 「開けてはならなかった記憶の扉・・・ 漂流していた幽霊舟の中で発見されたのは、廃人となった少女だった。舟は何処から来て、何処を目指し、そして何が起ったのか?全ての答えは、閉ざされた少女の心の中にある。スコットランドヤードに呼び出された一人の心理学者は、少女の心の闇から真実を探り出すよう依頼を受ける。はたして、少女が目にしたものとは・・・」(公式ブログより) 開演前に作者の実家の浅草のお煎餅やさんのごませんべいをいただいたり、ワンドリンクのサービルがあったり、アットホームな雰囲気が気持ちいい。上演中、特殊な装置でコーヒーの匂いがホールに広がるのも不思議なかんじ。 お芝居は、大胆なひっくり返しが仕組まれた構造なのだけれど、いま一つわかりにくく、終演後、もやもやした気持ちになる。 それまで信じて見ていたことをひっくり返すのには、ほんとうはどうなのかということを、もっと強烈に印象づけてほしかったなあと思う。 強くなった雨の中、吾妻橋を渡り浅草の駅へ。隅田公園の桜はまだ咲かないようだ。
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