2009年01月27日(火) |
同じ苦しみが幾度となく繰り返される場所、それを地獄と呼びます |
まあドラマとかだと、余命一年とか判明した時点でみんな今までとは人が変わったように、わだかまりがすっかり解けたかのように改心するじゃないですか。というわけで、私もそんなミラクルが起きるかと期待してたんですけど、やっぱり現実には起きないもんなんですね。 余命があと2ヶ月と言われた伯父ですが、やはり妻からの長年の恨みは晴れず、確執は確執のまま今も残り、20年前に家を出て行ったきりの息子と連絡は取れず、60年前の出来事を掘り返して孤独を訴えては親類一同にうんざりされ、泣かれ、厭われ………。ああああ。
死ぬから後少しだからといって許されないものばかりなんですね。 でも死ぬんだぜ?死んじゃうんだぜ?そりゃ本人だって怖いだろうよ、そんなときなんだもの、許しあおうよ、と私は思うんだけど、そんなのは部外者だから言える意見なのかもな…。
そういえば「はみだしっ子」でグレアムは死を目前としたお父さんを許さないんだよね…。今貸し出しで手元にないから記憶に頼るけど。「バイバイ行進曲」って話だ。はみだしっ子の文庫版3・4巻あたりは本当にすごい話ばかりなので(全編通してすごいのだけどこのへんは特に)、ぜひ未読の方は読んでいただきたい。 最後なんだから和解してあげてという従姉のエイダ。それでも許さない、許せないグレアム。父の延命より、寿命を縮めるような緩和治療を望むグレアムを問いつめるエイダに、グレアムは 「眠たい人に睡眠が必要なように、死にかけてる人には死が必要なんだよ」 とか言うんだよなー…コラム引用のセリフとはいえなんつーガキだ…
てか、和解してよと思う私はエイダ側の人間なんだな。 昔はグレアムのほうが当然なような気がしてたけど。 中学生のときバイブルにしてたはみだしっ子は今でもこういうふうに思い出すことが多い。 いま読みたいなぁ…。
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