霞的迷想



夢のこと。

2001年12月23日(日)

 眠かったんです。
 今朝は、いつもに増して。
 いつも昼まで寝てる(爆)私が、早番と、朝のうちに出掛けなきゃならない用事とが連続してる状態で、おまけに一月のうちで今は、私的に、一番睡魔の誘惑が強力な時期。その上に、昨日は出掛けた用事の関係でアルコールを摂取しており、酒入るとすぐ眠くなる私には、まさに「起きるな」というような状況です。
 だけど今日も早番……一昨日既に一度寝過ごして遅刻をやらかしているので、まさか休み一日挟んでまた遅刻するわけにもいきません。
 ええ、例え久しぶりにヒール付きの靴履いて足が疲れてようとも、久しぶりにコンタクトしたせいで、独特の疲労感(画面に向かって疲れるってのともまた違う)が目元に残っていようとも、物凄く久しぶりにメイク道具をフル活用した疲労が、漫然と全身に残っていようとも。
 ところで。
 私、昨日ピッチ落としました。とはいっても、ちゃんとしたところに届けられてて、送って貰う手続きも済んでいるのですが。
 知ってる人は知ってるけど、私の目覚ましはピッチのタイマーなのですよ。もう、近くで寝てる人(含・隣の部屋)が何事かと思うようなけたたましい電子音(笑)あれのおかげで、必要なときに寝坊しないぞという安心感があって。なんといっても、ピッチだから何処にいても同じ音で起きることができる(そりゃあ、ピッチは持ち歩くものだから)し、お手軽なんですよね。
 そのピッチが、手元にないわけですよ、そんなとても眠いときに。いやまぁ、家族に言わせれば、もう一つの目覚まし、ことCDのタイマーが既にうるさくて起きない方がどうかしているとか突っ込まれそうですが。
 ピッチとCDのダブルでも寝坊したのはつい一昨日。眠さはその時の比ではない、筈。
 私は寝る前の自分に懸命に言い聞かせました。
 起きる、絶対に起きる。と。

 朝、目を覚ました。
 カーテンの隙間から射す光も、殆ど感じられないような薄闇。だからといって油断ならないのが東北の冬で、夜と見まごうように薄暗い午後三時なんていうのもあるくらい……一時間鳴り続けるCDの音も、記憶にない。
 寝過ごした?(まだ疑問型)
 慌てて腕時計を見るけれど、暗くて文字盤が読めない(爆)ピッチがない今、後、電気をつけなくとも読みとり可能な時計は……ラジカセ。
「……」
 慌ててコブラトップ(だっけ?)を開けて、画面を見るも、CDの総演奏時間が表示されている。
「……」
 手探りで時計関係のボタンを操作……したつもりが、タイマー時刻設定画面を呼び出していた。
「……」
 テレビつけた方早かったのではと思い始めながら、隣のボタンを押すと正解。CDの音の記憶がないのは道理。セットしてある時間より、15分ばかり早い数字に安心した私は再び布団の中へ……
 そして十五分後。とても眠かった私は既に半分夢うつつで、CDが鳴り始めたことを知覚する。
「……」
 余程急用でもない限り、一曲目では起きあがりませんよ。
 起きなきゃともう少しが半々で、結局うつらうつら。
「母さん起きてよ! 今日は早く起きなきゃって言ってたんじゃないの? 母さんっ!」
 枕元から、(推定)小学生の、男の子の声。薄目を開けてみると、その後ろでは「こんな奴のことなんか放っておけ」と言いたげに怠そうにこちらを見下ろしている少年(推定高校生)と、「母さんの朝寝坊は今に始まったことじゃないだろう」と端から諦めてかかっている少年(やはり推定高校生)が、揃って腕組みをしている。
 寝穢い私を起こすために召喚された三人の「息子」達だ……
「母さん! ほら起きてよ!」
 小学生、直接肩を揺すろうと屈み込んでくる。周りの畳がちょっとその重みでへこんで……
「うー……」
 唸りながら、起きあがる。髪、昨日よりぐるぐるになっているようだ。パーマをかけたわけでもないのに。
「ほら、仕事だろ、仕事」
「お前も真面目だねー(小学生に向かって)」
 高校生Sが口々に言う。髪型については「そんなもん今気にしたってしょうがねェだろ」という見解らしい。
 私は食事をしながら連中のしたことについてあれこれ文句を言い連ね、そのうちいつの間にか食事を終えて、ブーツを履いている。いや、脱ぐところかもしれない……というか、こいつら、誰だよ?
 最初から持っていた疑問に、深く考えを巡らせているうちに、本当に、目が覚めた。
 最初から持っていた疑問―――一体誰が「実体化」するものなんだろうか?

 多分、小学生は……烽ちゃんだろう。年齢的にも、性格的にも合致しそうなのは他に思いつかない。高校生二人は……沙霧要は、いなかった。一人目が烽だった以上は、同じ十二神将関連の誰かだろうか?
 実ははっきり覚えてるのは小学生の子だけなんだよなァ……他のキャラ、ビジュアルイメージ自分でも定着してないし。枕元の人の気配は、多分、親がベランダに洗濯物を干しに来たときのものだろう。
 そうじゃなければ、もしかしたら、本当に、烽ちゃんぐらいは出てきてくれたのかもしれない。

 とりあえず、そんなわけで今日は遅刻しなかった。やはしこの場合、烽ちゃんに礼を言うべき、何だろうか……(苦笑)?

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