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2016年10月27日(木) 安冨歩氏による美しくない非暴力論

<機動隊 差別発言を問う>沖縄からアジェンダを 安冨歩さん(東大東洋文化研究所教授)(琉球新報 2016.10.26)

非暴力の闘争で最も大事なのは、どうすればこちらが暴力を使わずに、
相手を挑発して暴力を使わせるか、ということ。
今回、この線から近づくなと言う警察に対し、抗議する人々が金網を利用して挑発し、
日本警察の本質を露呈させた。
「土人」発言という暴力を振るったことで、警察は窮地に立たされている。
沖縄が今考えるべきは、さらに挑発的な次のアクションをどう起こすかだ。

 猛烈な差別構造があるからこそ、これだけの基地が沖縄にある。
今回の暴言はその差別構造ばかりか、大阪府知事の差別意識まで露呈させたのだから大成功だ。

 もちろん、それが一般化し「沖縄人は土人だ」という空気が広がる可能性もある。
その場合、沖縄は独立せざるを得ない。そのときは世界中がそれを容認し、
日本は威信を喪失するだろう。だからこそ、ここが闘いどころだ。

 大事なのは、闘いのアジェンダ(議題)を沖縄が設定すること。
権力の行為に反対する運動では、アジェンダを先方に握られているので敗北は必至。
常に沖縄が主体性を確保し、アジェンダを設定しなければならない。

 今回の「土人」騒動は、言い訳した大臣の発言がまた火種をつくっている。
沖縄はかさにかかって権力者を挑発し、ばかなことを言わせ続け、次々に言い訳させて対応を迫るべきだ。
できれば米政府、米軍、米大使をその渦に引きずり込む。
米国は人権を重視する国のはずだから、沖縄人を土人呼ばわりする
日本の警察に米軍が守られている状況をどう思うか、聞いてみたらいい。




安冨歩氏が主張している「相手を挑発して暴力を使わせるか」ということを

平気で誌面に載せている琉球新報の感覚も理解できないわけですが、

自らで作戦を明かすところが昭和のヒーロー番組の悪の組織みたいな趣があります。

高江ヘリパッド反対派の抗議活動が過激化していますが、

相手が挑発に乗らなければ挑発する側がエスカレートするのは明らかで、

危険な考えかただと思いますし、

暴力を振るわせることに成功したとしても、

暴力に至るまでの流れが分かれば振るわれた暴力が否定されつつも

反対派への賛同も支持も増やすことはできないでしょう。

だって、先日の「土人」発言も反対派やメディアがそればかりを取り上げることで、

反対派の過激な抗議活動の証拠となる動画や写真がどんどんネットで拡散されていき、

沖縄への支持を増やしているどころか減らしていっていますし。

土人発言騒動で、逆に「活動家が機動隊員を殴る動画」が拡散、4万リツイート達成(痛いニュース(ノ∀`) 2016.10.23)

ところで、相手を挑発してイライラさせて暴力を引き出そうも

野党がやっている委員会で与党閣僚をイライラさせて

逆ギレさせたり失言を引き出そうってのも根っこは同じなんですよね。

対話で自分を有利にできる能力も知識もないから簡単な方法で自分を有利にしたいわけです。









名塚元哉 |←ホームページ