安愚楽牧場:元社長ら3容疑者を逮捕(毎日新聞 6月18日)◇特定商品預託法違反(不実の告知)容疑で 和牛オーナー制度を運営していた「安愚楽牧場」(栃木県那須塩原市、2011年8月に経営破綻)がうその契約書などを顧客に送ったなどとして、警視庁捜査2課などは18日、同社元社長、三ケ尻久美子(69)▽元役員、増渕進(59)▽同、大石勝也(74)の3容疑者を特定商品預託法違反(不実の告知)容疑で逮捕した。3人の認否については「捜査上の理由で明らかにできない」としている。 同牧場が集めた出資金のうち返済されていない被害額は約4200億円に達する見込みで、巨額投資被害としては豊田商事事件(約2000億円)を抜き過去最悪になった。 逮捕容疑は11年4〜7月、106人のオーナーと契約を結ぶ際、繁殖牛の頭数が大幅に不足していたため、実在しない牛の登録番号を記載した契約書を送るなどして事実と異なる説明を行ったとしている。消費者庁の調査では遅くとも07年3月以降、パンフレットなどで表記された数に比べ、31〜45%少なかったことが明らかになっている。 三ケ尻容疑者らを巡っては、被害者から全国7府県警に詐欺容疑や特定商品預託法違反容疑などで告訴状が出されていた。 安愚楽牧場は1981年の設立。繁殖牛のオーナーを募って出資金を集め、全国40カ所の直営牧場や約350軒の委託農家で飼育。生まれた子牛の売却益から配当金をオーナーに支払っていた。しかし、東日本大震災後に経営悪化が表面化。11年8月に民事再生法による経営再建を申し立て、同年12月には破産手続きに移行していた。 警視庁は、安愚楽牧場が顧客から集めた金を配当や解約資金に回す自転車操業を繰り返していた疑いもあるとみており、詐欺容疑も視野に調べを進める。安愚楽牧場:海江田万里氏も「広告塔」(毎日新聞 6月18日)三ケ尻容疑者らは巨額の資金を雑誌広告やテレビCMにつぎ込み、安愚楽牧場の知名度を高めることで顧客を増やしていった。 「最初は信用していなかったが、経済評論家の海江田万里氏(現・民主党代表)が雑誌などに紹介記事を書いていたので、安心した面もあった」。出資者の60代女性=川崎市多摩区=は振り返る。「おそるおそる50万円から始めた」が、大々的な宣伝を見聞きするうち「すっかり信用するようになってしまった」という。最終的には夫と2人で計2500万円以上を出資した。 安愚楽牧場の08年度の決算報告書によれば、顧客の勧誘にあてる広告宣伝費▽販売促進費▽募集費−−は計18億円を超え、経費全体の52・6%を占めた。同社の財務状況に詳しい大黒崇徳税理士は「オーナーを集めないと金が回らなくなっていたため、広告に金をかけていたのではないか」と分析。04年度以降、経費の半分以上が勧誘関連とみられる出費で占められるという。 複数の週刊誌やビジネス誌、女性誌などに次々と広告や記事が掲載された他、「大御所芸能人の取り寄せグルメ鉄板リスト」と題して有名歌手が同社のビーフカレーを推薦する記事もあった。 海江田氏は、1993年に衆院議員として初当選するまで経済評論家として活動。同牧場を「知る人ぞ知る高利回りの利殖商品」とたびたび紹介していた。今年2月には同氏の著書や記事を読んで損害を被ったとして出資者30人が約6億円の損害賠償を求めて提訴。海江田氏は「執筆と損害との因果関係が不明で、法的責任はない」と争う姿勢を示している。海江田氏「今は関係ない」=安愚楽牧場の元社長逮捕(時事通信 6月18日)民主党の海江田万里代表は18日午後、経済評論家時代に自ら推奨した安愚楽牧場の「和牛オーナー制度」をめぐり、元社長らが逮捕されたことについて、「もう20年以上も前のことで、議員になってからは何の関係もない話だ。信頼する弁護士がコメントを出している」と述べた。国会内で記者団の質問に答えた。 海江田氏は、評論家時代の1987年ごろ〜92年ごろ、「リスクはゼロ」などと安愚楽牧場の和牛オーナー制度への投資を推奨する記事を雑誌などに掲載。出資者から損害賠償請求訴訟を起こされている。経済評論家の頃の海江田氏は雑誌や自身の本の中で、安愚楽牧場投資のための申し込み電話番号も記載していたりと、積極的に広告塔としての役割を担っていました。海江田語録 ・「実は私もこの牛のオーナーになっているのです」 ・「平均10%の利回りで財テクとしての利回りもまずますだと思います」 ・「『それならひとつ会員になってみようか』と思った人は安愚楽共済牧場の預託事業センター(電話番号を記載)へ」 ・「10%配当に加えて新巻き鮭1尾!なかなか捨てがたい『和牛オーナーシステム』」 ・「先ほどの牛のオーナーシステムは配当が決まっている確定利回りなのに対して、競馬の共同馬主のほうは配当が不定」 ・「牛のローリスク・ミドルリターンと、馬のハイリスク・ハイリターン、あなたはどちらを選びますか?」 ・「貯金より有利な和牛オーナー制度のうまみ点検! 2年で年利6%、4年で9%にプラスαもある。夢があって安全有利なら申し分ない」 ・「元金確実で,しかも年13.3%と考えれば,他の金融商品はまっ青!」 ・「和牛の死亡率は0.4%と低く,また万一そのような事態があっても代わりの牛が提供されるので,契約どおりの利益は保証されます」 ・「知る人ぞ知るといった高利回りの利殖商品、むろん元本は保証付き」 ・「この利益は申し込み時に確定していて,リスクはゼロ」 ・「利益は申し込みをした時点で確定していますから,リスクもありません」 テレビなどで活躍する経済評論家が安心安全の投資と勧めるのですから、大丈夫だろうと投資した出資者も多かったことでしょう。海江田氏にとっては昔のことでも、 投資詐欺被害者にとっては、まさに今・現実のことであって、 そのことに関して心が痛んだりとか道義的責任を微塵も感じないんでしょうかね。ぺニオク詐欺の広告塔になっていた小森純さんでさえ責任を感じているというのに。民主党のポリシーからすれば、加害者は被害者に対して永遠に謝罪すべきじゃないでしょうか。 「昔の事で今は関係ない」って言うなら、60年以上前の事でネチネチ言ってくる中韓にも同じように今は関係ないって言ってやってほしいぐらいです。それにしても巨額詐欺事件に広報担当として積極的に加担していた民主党代表の海江田氏ですが、ちっともメディアから追及されませんよね。もし詐欺に加担していたのが自民党の議員だったら例え自民が野党であったとしても、元社長らの逮捕の報道よりも詐欺に加担していた議員を糾弾するのに時間を費やして、辞任や辞職するまで大騒ぎしていることでしょう。それが民主党だったら党の代表であっても静かなものです。どうせ参議院選挙までの命(代表)だからと甘やかして見逃しているんでしょうか(笑)今、都議選の真っ最中ですし来月には参院選がスタートします。海江田氏が応援演説で各地を回るわけですから、全国のみなさんは「あぐら」コールで歓迎してあげましょうね。