円谷プロ50周年を記念して発売された『円谷プロ全怪獣図鑑』が届きました。『ウルトラQ』から最新作の『ネオウルトラQ』までと、ウルトラシリーズ以外にもブースカやチビラくんやミラーマンなど他の作品まで、円谷プロが今年までに制作した特撮番組の全怪獣や宇宙人が掲載された本です。なんと、コント番組『ウルトラゾーン』の怪獣まで、コントに登場した役割で紹介されていますし、イベントに登場した怪獣まで掲載されており重さが1キロを越えています。ちなみに、全怪獣・宇宙人と謳っても『ウルトラセブン』で放送禁止になっている12話のスペル星人は掲載されていませんが、宇宙人が人間に化けた姿なども掲載されていて、今、テレビで活躍されているベッキーさんや子役時代の宮崎あおいさんなど、宇宙人などを演じた俳優さんも紹介されていて、あれ、この人も出てたんだ、とその作品を観ていたくせに忘れていたりするので、新鮮な驚きがありました。円谷プロは創設50周年ですが、今、苦境に立たされているのが現状です。ウルトラマンのテーマパークが閉演したり、オモチャの売り上げも年々ダウンし、映画の興行収入でも仮面ライダーや戦隊シリーズに完敗しています。ライダーや戦隊は様々なフォームチェンジや武器を駆使して戦いますが、ウルトラマンは基本的に巨大化して怪獣と肉弾戦を繰り広げるだけので、今の子供たちにすれば地味に写ってしまうのでしょうか。オモチャメーカーにしても、ライダーや戦隊は変身アイテムや武器など次々に番組内で登場し、放送直後にはオモチャとして発売されメーカーの売り上げに貢献できますが、ウルトラマンは武器を持って戦うわけにはいかないので、オモチャとしての商品展開もなくソフビ人形ぐらいが主力製品なので、そりゃ売上的にも差が開くのは仕方ないのですが、そのためもあるのかウルトラシリーズもテレビ東京で古いウルトラシリーズを放送している『ウルトラマン列伝』以外に、毎週、新しい怪獣が登場して戦うようなウルトラマンの完全な新作がテレビで作られていません。ミニチュアなどを含めて製作費が高くつく、1話の制作に費やす時間がかかるからという理由で、テレビでは難しいようなのですが、残念ながらオモチャが売れない、スポンサーであるオモチャメーカーがスポンサー料を回収出来ないというのも理由にあるのではないでしょうか。伝統あるウルトラシリーズやミニチュアを使った特撮が、このまま消えてしまうのは実に勿体ないので、円谷プロには頑張ってほしいところなのですが・・・。