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2010年08月12日(木) 靖国神社に堂々と参拝できないなんて、やっぱり変だ。

全閣僚が靖国参拝見送りへ=菅内閣、終戦記念日に(時事通信 8月10日)

菅内閣の全閣僚が、15日の終戦記念日に靖国神社を参拝しない見通しとなった。
菅直人首相と岡田克也外相が既に参拝しない意向を表明しているのに加え、
ほかの各閣僚も10日午前の閣議後の記者会見で見送る考えを示したためだ。
 今月15日は、昨年9月の政権交代後、民主党政権として初めて迎える終戦記念日となる。
自民党政権ではほぼ例年、現職閣僚が参拝してきたが、首相は就任後、
閣僚の靖国参拝は好ましくないとの見解を示している。
全閣僚の不参拝には、民主党政権の「アジア重視」の姿勢を
印象付ける狙いがあるとみられる。 
 仙谷由人官房長官は記者会見で、
「閣僚の正式参拝は自粛しようというのが従来の日本政府の考え方だ」と指摘。
ただ、「この議論は閣僚間でしたことは一切ない」とも強調した。
 首相は6月15日の参院本会議で、「靖国神社にはA級戦犯が合祀(ごうし)されている。
首相や閣僚の公式参拝は問題がある。首相在任中に参拝するつもりはない」と言明。
外国訪問中の岡田外相は、今月6日の会見で
「閣僚、特に外相が参拝することは不適切だ」と語っている。


閣僚の靖国参拝見送りに関するコメント>(時事通信 8月10日)

菅首相        A級戦犯が合祀(ごうし)。首相・閣僚の公式参拝は問題
原口総務相      内閣の方針に従う
千葉法相       公式参拝は控えるのが基本的な内閣の考え方
岡田外相       A級戦犯が合祀されており、閣僚の参拝は不適切
野田財務相      まだ判断していないが、多分行かない
川端文科相      静かな環境でその日を迎えたい
長妻厚労相      A級戦犯の合祀にかんがみて
山田農水相      カトリック信者のため
直嶋経産相      予定はない
前原国交相      A級戦犯が合祀されているため
小沢環境相      閣僚としては行かない
北沢防衛相      終戦関連の本を読んで思いをいたす
仙谷官房長官     閣僚は参拝を自粛するのが従来の政府の考え方
中井公安委員長    帰省中
荒井国家戦略相    参拝予定がない
玄葉公務員改革相   閣僚として参拝することはない
蓮舫行政刷新相    理由は特段ない
自見郵政改革・金融相 近隣の国が不愉快に思うことは閣僚として避けるべきだ


自民・谷垣総裁、終戦記念日に靖国参拝の意向(読売新聞 8月11日)

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自民党政権時代からもそうですが、

つくづく感じることは、

例えば、総理大臣や外務大臣などが外国へ訪問すると、

その国の兵士が祀られている国立墓地に慰霊で献花をしたりと参拝していますが、

なぜ、戦ったアメリカやその他の国の兵士に対して慰霊が出来て、

自国を守ろうと日本のために死んでいった兵士の方々には、

慰霊すらできないのかと疑問に感じますし悲しい気持ちになります。

いわゆる戦犯が靖国神社に祀られているからというのが一番の理由ですが、

戦犯は極東軍事裁判の裁きを受けて、

死刑となったのですから罪は償ったことになるわけです。

さらに付け加えるならば、

通常サンフランシスコ講和条約締結と共に

戦勝国による処罰は消失するのが慣習で、

サ条約にはこの消失のために条約関係国の了解が必要とされました。

昭和27年(1952年)に発効されたサンフランシスコ講和条約。

同講和条約第11条では同時に、「戦犯」の赦免や減刑については、

「判決に加わった国の過半数が決定する」とも定めていたので、

日本はそれに従い、圧倒的多数による国会決議を元に各国と交渉しました。

そして、日本は関係国(11カ国)に了解を取り付けた上で、

戦犯の「赦免」を実現させました。

こうして「戦犯」の人達は国内外から免責され、

結果として靖国神社に合祀される対象となったのです。

何も日本が勝手に合祀を実行したのではなく、 国会決議に基づき交渉し、

合祀の前に東京裁判関係各国の合意があったのです。

そして実際に赦免されている現状に対して、

「赦免し恩給を支払う事を止めよ。」という裁判関係国が

存在するかというと、存在しないように、

このように国内的にも国際的にも免責されているのですから、

どう考えてみても今の靖国神社に、

いわゆるABC級戦犯などいないことになっています。

また、昭和27年(1952年)に発効されたサンフランシスコ講和条約の第11条には、

日本は東京裁判を受諾しそこでの所謂「戦犯」への

刑を執行せよと定められていました。

これに対し、所謂「戦犯」に対し国民の同情が集まり、

約4000万人(当時の日本の人口は8700万人くらい。) にものぼる釈放請願署名が集まり

これに押される形で、国会で法の改正が重ねられ、

『所謂「戦犯」と「戦没者」の区別をなくし、連合国の軍事裁判による
 「戦犯」は、ABCの区別なく、国内法の犯罪者とはみなさない』

という判断が共産党や社会党も含めた全国会議員1人の反対も無く、

与野党全会一致で議決され、その罪を許されることが認められ、

旧戦犯は完全に名誉回復されています。

刑を終えた人間をなおも罪人として扱う事は不適当だと言う考え方と、

神社に祀るという行為は、そもそも巨大肖像を掲示するのとは違って

単に「鎮魂」を目的としている、ということ。

これらを理解した人たちは靖国神社や総理大臣の参拝には文句は言わないし、

死刑となり罪を償ったら、それで終わりでいいはずなのに、

中国と韓国だけが五月蝿いからと、

国の代表である総理大臣や閣僚たちが、

終戦の日に関わらず春と秋の例大祭などで、

さまざまな戦場で散って行った多くの日本人に哀悼の意志を表すことすら叶わない。

トラブルを避けたいからとこんなおかしなことが、まかり通っています。

だいたい、中国から戦犯合祀に対する批判を受けますが、

中国がサンフランシスコ対日平和条約第十一条に基づいて、

戦犯問題、ひいては、東京裁判について発言する法的資格はありません。

中国(もちろん当時は中華民国で、中国人民共和国はありませんが)は、

連合国側で終戦をむかえましたが、サンフランシスコ条約調印には、

中国は代表権問題で米英の意見が一致せず会議には招集されませんでした。

サンフランシスコ対日平和条約第二十五条では、

「この条約に署名し且つこれを批准した」当該国を「連合国」と定義し、

「この条約は、ここに定義された連合国の一国でないいずれの国に対しても、

いかなる権利、権限又は利益を与えるものではない」と明記しています。

このような理由で、本来なら中国(中華民国、したがって中華人民共和国にも)には、

平和条約第十一条に基づいて発言する法的資格はないのです。


戦争なんて加害者にもなり被害者にもなる表裏一体のものなのに、

敗戦したから女々しくおめおめと卑下している。

これでは、死んでいった人は何のために死んでいったのか。

亡くなった兵士の方々は、本心ではどう思っていたかは分かりませんが、

お国のためにと殉じたのに感謝もされず哀悼もされずでは無駄死に等しいです。

さまざまな気持ちを抱きながら戦場で散っていた人達を

責任を持って守ろうともしていない、敬意もない、哀悼すらできない、

しかも、戦争を正当化している人なんて極一部なのにかかわらず、

参拝をするだけで戦争を正当化しているとさえ言われる始末で、

普通に厳かに慰霊したいという気持ちさえ全否定する。

戦没者を平等に扱わずして、

過去の戦争を反省してとか、反戦平和とか、

悲劇を繰り返してはならないなんて言うのは、

それはただの欺瞞だろうとさえ思います。











名塚元哉 |←ホームページ