自分のブログ 死んだらどうなる? 訪問絶えぬ“墓碑”も自分がこの世を去ったら、日々更新しているブログやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の日記はどうなるのか−。サービス業者によると、たいていは誰かが削除の依頼をしなければ、残り続けることになるという。書き込みが死後も消えないのは複雑な気持ちだが、残ることで訪問者が絶えない“墓碑”のような存在のブログもある。「お盆だから、亡くなったあの人の書き込みを見てみよう」。そんな時代が来るかもしれない。「自分が死ぬと、この愚痴の数々はどうなるのか」。東京都内の男性会社員(32)は、自分のブログを見ながらふと思った。「妻や会社の愚痴をつづっているSNSは『死んだら消してくれ』と、家族や同僚に頼むわけにもいかない」 SNSやブログなどのサービス業者の多くは、利用者が死亡した場合、「依頼があれば削除する」というスタンスだ。SNS大手「mixi」(ミクシィ)は「遺族からの連絡で、削除するケースもある。一定期間更新がないからと言って、こちらから削除することはない」と説明する。 故人がどんなブログを書いているか、家族が知らなかった場合、サービスが継続される限り、記述がネット上に残ることになるというわけだ。 ◆コメント1万超え 一方、「生きた証し」としてブログが注目される例もある。 「カオリにファンの方が、気持ちを伝えられる場として残しています」 7月28日、乳がんのため死去したミュージシャン、川村カオリさんのブログ「川村カオリの調子はいいんだけど…。」は今も削除されていない。訪問者が絶えることはなく、死亡を伝えるエントリへのコメントは1万2千以上もある。 所属事務所は「ファンのために」と存続を決めた。「思った以上に訪問者が多く、当面は存続させる方針」という。 ◆生きた証し残す 肺がんで「余命2年」と宣告され、平成17年に死亡したライター、奥山貴宏さんのブログ「32歳ガン漂流 エヴォリューション」も死後4年が経過した現在も存続し、コメントが絶えない。 「死にたくないな」で始まる奥山さん自身の最後の書き込みへのコメント数は650件を超えている。 現在のブログを管理するのは、生前の奥山さんと交流があった編集者ら。担当者は「お墓がネット上にあるようなものです。彼が生きた証しを残すことは意義があると考えました」と語る。 総務省の推計によると、今年1月末のブログの登録者数は2695万人で、SNSの登録者数は7134万人。のべ1億人近い国民がサービスを利用していることになる。 インターネットに詳しい関西学院大学の鈴木謙介助教(社会学)は「(サービス会社が)永続するとは限らず、記述が永久に残るということはない。ただ、管理してくれる誰かがいれば、ブログは死者をしのぶ新しい手段になるかもしれない」と話している。(産経新聞 8月13日10時38分)------------------------------(引用終了)-----------------------------先月に亡くなられた川村カオリさんのことが紹介されていますが、芸能人や作家など、何かを表現する仕事をしている方なら、以前は、映像や本やCDなどの作品を通して、その方を偲んだものですが、ネットが反映している現在では、私的な出来事を綴ったブログも偲ぶためのツールとなるに値するものなので、遺族の方が許可なさるのなら、生きた証の一つとして残しておくべきものだと思います。さて、一般の人でもブログを書いたり、HPを運営している人なら、ほとんどの人が一度ぐらいは、何が起こるか分からないこの世の中で自分が死んだら、残されたブログやHPはどうなるかと考えたことがあるのではないでしょうか。私は、まあ、生きていたころの証みたいなものですから、残るのなら、そのままでもいいかもしれません。ただ、他の人のブログを見ていて、こまめに更新していた方のブログが、急に更新がストップして、それが数週間、数か月になると、「何かあったのかも?」とか余計な心配をしてしまうほうなので、自分のブログには、家族に一言書き添えてもらうように頼んでおこうかと思いました。