高齢者は「働くしか才能がない」=遊び覚えても遅い−首相発言麻生太郎首相は25日午前、横浜市内で開かれた日本青年会議所(JC)の会合であいさつし、「日本は高齢者、65歳以上の人たちが元気。介護を必要としない人は8割を超えている」とした上で、「この人たちは働くことしか才能がない」と述べた。高齢者の活力を引き出す重要性を強調する中での発言だが、高齢者をやゆする意味も含まれるだけに波紋を呼ぶ可能性がある。 首相は「80(歳)過ぎて遊びを覚えても遅い。遊びを覚えるなら『青年会議所の間』くらい。60過ぎて80過ぎて手習いなんて遅い」とも発言。「(高齢者の)働ける才能をもっと使えば、その人たちは納税者になる。明るい高齢化社会、活力ある高齢化社会が、日本の目指す方向だ」と語った。(時事通信 2009/07/25-12:03)「意図伝わっていない」=麻生首相、高齢者発言で釈明麻生太郎首相は25日夕、仙台市での講演で「(高齢者は)働くことしか才能がない」とした自らの発言について「意図が正しく伝わっていない。申し上げたいのは、日本に元気で活力がある高齢者が多いということ。社会参加してもらい、働く場をつくる。それが活力ある明るい高齢化社会だ」と釈明した。 首相は、「ぜひそういうところを(報道で)取り上げてもらいたかったが、誤解を与えたと思うので、説明させていただいた」などと語った。 (時事通信 2009/07/25-20:43)-----------------------------(引用終了)----------------------------「元気な高齢者は有効活用すべし」というのが、麻生首相の自論の一つなので、それを述べたまでにすぎないのですが、言いたかったことの趣旨は分かっても、「○○しか才能が無い」という言葉は、“それ以外にとりえがない”というネガティブなイメージがありますので、やはり誤解を受けるような言葉を使った時点で、例え発言に悪意が感じられなかったとしても、批判を受けてしまうのは当然ではないでしょうか。高齢者は早く引退して若い人に職を譲るべき。高齢者でも働ける気力体力意欲があるのなら積極的に社会に出て働くべき。どちらを選ぶかは、人それぞれですけれど、技術職の場合は、定年後すぐに会社からさようならではなくて、まだ働きたいという意欲があるのであれば、自分が培ってきた経験からの技術力を若い世代に、積極的に教えたほうが、技術大国日本としての社会貢献になると思いますので、働ける意欲や能力があって、働きたいと希望する人には、その場を提供するようにするというのはいい考えだと思いますが、ただ、今の日本企業に高齢者雇用を創出する余裕があるのかと言われれば、難しいところでもあります。今回の麻生首相の発言において、どちらかと言えば私は、歳を取ってから趣味(手習)を始めても遅いという発言に賛同できません。無趣味で、家でテレビを観てるだけみたいに人生の時間を無駄にしているよりも、何か趣味を始めることのほうが、よほど有意義に時間を使って、人生を謳歌していると考えているので、体力や能力において年代で差が出てくる趣味もあるとはいえ、趣味を始めることに遅い早いという考え方自体が、あまり意味が無いように思えます。政治家は言葉が重要なのですから、うまく伝えられない、ボキャブラリーに乏しい、デリカシーがないというのは、政治家としては致命的なことではないでしょうか。特に総理大臣ならなおさらの事。