TBSのやらせ清掃めぐり、BPOが総務省対応に「重大な懸念」TBS系報道番組「情報7daysニュースキャスター」が、二重行政を批判するため通常ではない手順で業者に道路清掃をやらせて放送した問題をめぐり、放送倫理・番組向上機構(BPO)放送倫理検証委員会の川端和治委員長は17日、総務省がTBSに行政処分を下したことは、表現の自由を萎縮(いしゅく)させかねず「重大な懸念を抱かざるをえない」との談話を発表した。 TBSは4月11日の番組で、大阪府の委託を受けた業者が、国道と府道の交差点で清掃車のブラシを舗装路から離し、清掃を中断する様子を撮影し、「国道の通る交差点は国が掃除することになっている」との説明を付け、「二重行政の無駄」を象徴する事例だとして放送した。これに対し、総務省は「事実を正確に報道しなかった」として厳重注意の行政処分を下していた。 川端委員長は、委員会としての対応策を検討しているうちに行政指導があったとして、総務省は放送界側の自律的な対応を尊重すべきだと述べた。 一方、やらせ問題そのものについては、「問題が小さく、TBSが(番組制作にかかわった社員5人の)社内処分も済ませ、再発防止策を自主的に実行していることを踏まえ、委員会としての審議はしない」とした。(産経新聞 2009.7.17 14:56)佐藤総務相:BPO検証「お手盛り的なところも」…講演で佐藤勉総務相は東京都内で17日講演し、NHKと民放連が共同設立した番組の検証機関「放送倫理・番組向上機構(BPO)」について「政府が番組内容を規制すべきだとは思わない」と話す一方で「世間の目から見てお手盛り的なところも否めないかと思う」と発言。放送局が設置者ではない、より独立性の高い機関を設置して番組を強化する必要があるとの考えを示した。 この日あった放送協議会総会で、全国の放送各社の関係者を前に講演した。佐藤総務相は「番組の中身が世間を騒がせることが多くなっている」と指摘。「(広告収入を目当てに)視聴率を求めるため、悪循環になっているのではないか」とも話した。(毎日新聞 2009年7月17日 20時10分)-----------------------------(引用終了)----------------------------放送への意見や苦情、放送倫理上の問題に対して、自主的に独立した第三者の立場から対応する放送界の自律機関、放送倫理・番組向上機構(BPO)のサイトhttp://www.bpo.gr.jp/自主的に独立した第三者機関としていますが、所詮は、テレビ業界の天下り先の団体ですからね。しかも、審議メンバーにTBSと関わりが強い人間が多いからなのか、やらせや捏造を頻繁に起こすTBSだけには、やたら甘い対応をしている印象を受けます。今回の談話は、本来であればBPOが行う仕事を総務省が先に行動に移したことに不満を持つことは多少理解でき、尚且つ、今回のTBSのやらせも、多大に社会的影響力を与えるようなものでなかったとはいえ、やらせを「表現の自由」としてしまうような一文は、BPOの存在意義を自ら否定していることになるのではないでしょうか。