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2008年03月12日(水) 民主党は誰がいいんだ?

<日銀人事>「武藤総裁」「伊藤副総裁」参院で否決

政府が国会に提示した日銀の次期正副総裁人事案は12日午前、
参院本会議で採決され、武藤敏郎副総裁(64)の総裁昇格と
伊藤隆敏東京大大学院教授(57)の副総裁起用は
民主党など野党の反対多数で不同意、白川方明(まさあき)京都大大学院教授(58)の
副総裁起用は共産党を除く与野党の賛成多数で同意となった。
武藤、伊藤両氏が否決されたことを受け、政府・与党は野党に協議を呼びかけ、
事態の打開を図る。ただ、政府が武藤氏を再提示した場合、
民主党は再否決する構えで、政府は候補の差し替えも含め難しい判断を迫られる。

 採決は3人について個別に行われた。武藤氏は同意106票、
不同意129票、白川氏は同意230票、不同意7票、
伊藤氏は同意105票、不同意132票だった。
日銀正副総裁の人事案が国会で不同意になるのは初めて。

 与党は14日に衆院本会議を開き、3人全員を賛成多数で同意とする方針だが、
国会同意人事は衆参両院の同意が必要なため、参院が不同意となった段階で
武藤総裁、伊藤副総裁案はいったん否決されたことになる。
白川氏は衆院の同意を経れば副総裁に就任し、
総裁が空席になった場合に職務を代行することができる。

 町村信孝官房長官は12日午前の記者会見で
「政党間協議を通じて民主党に再考を促したい」と述べ、
引き続き民主党の理解を求める考えを示した。
また、福田康夫首相は12日昼、首相官邸で会談した
公明党の太田昭宏代表に「3人はバランスを考えて提案した」と述べた。

 自民党の伊吹文明幹事長も記者団に
「なぜ不同意なのかを野党にたださないとならない。
国対委員長を中心に話し合いを呼びかける」と、
与野党協議による事態の打開を目指す考えを示した。

 一方、民主党の鳩山由紀夫幹事長は同日午前、東京都内で記者団に、
政府が武藤氏の昇格案を再提示した場合「不同意にした同じ人を
また同意することはありえない。国民をあざむくことになる」と述べ、
再び否決する考えを示した。鳩山氏は「政府が早く新しい候補を決めれば、
19日の任期満了までに新総裁を決めることは可能だ」として、
武藤氏の差し替えを求めた。

【ことば】◇国会同意人事◇ 日銀総裁など重要な政府・公的機関の一部人事は、
それぞれの設置法などで国会の同意が必要と定めている。
現在の対象は35機関200人を超す。
一般の法案は参院で否決されても衆院の3分の2以上の再可決で成立するが、
国会同意人事は再可決などの規定がなく、衆参いずれかの不同意で白紙となる。
昨年7月の参院選で与党が過半数を失い、野党は同意人事で事実上の
「拒否権」を持った。昨年11月には56年ぶりに、
政府提案の3委員の人事が参院本会議で否決されている。

(毎日新聞 3月12日10時52分)


与党、空席回避へ協議呼び掛け=野党、総裁候補差し替え要求−日銀人事

与党幹部は12日、参院本会議で武藤敏郎日銀副総裁の総裁昇格案が
不同意となったことについて、同案に反対した野党を批判する一方、
日銀総裁の空席回避に向け与野党協議を求めた。
これに対し野党側は、「政府の責任で、早く新たな候補者を擁立してほしい」
(鳩山由紀夫民主党幹事長)と、
同意できるような別の候補者を提示すべきだと主張した。
 自民党の伊吹文明幹事長は記者団に「野党に(反対)理由を
たださなければならないので、国対委員長会談を呼び掛けたい」と表明。
同党の大島理森国対委員長も「何らかの形で与野党間のやりとりが必要だ」と強調した。
 公明党の浜四津敏子代表代行は「反対理由が分からない。理不尽極まる」
と野党を非難したが、「ベストな案でなくても、
より良い次善の策もやむを得ない」と述べ、候補者差し替えの必要性も言及。
自民党幹部も「民主党が同意する可能性が1パーセントもないなら、
選手を代えないといけない」と指摘した。
 一方、民主党の輿石東参院議員会長は「われわれには同意するかしないかの
権限しかない。政府、とりわけ福田康夫首相の出方次第だ」と述べ、
武藤氏を再提示する構えも見せる政府をけん制。
与野党協議については「必要があれば応じる場合もある」と柔軟姿勢を示した。 

(時事通信 3月12日13時2分)


-----------------------------(引用終了)----------------------------

このまま空席という事態になれば、

日本経済への不信感を招き、さらに株安や円高が進む可能性が高くなりますし、

米国のサブプライムローン問題では、世界金融市場において、

世界恐慌が起きる可能性すら現実的だなんて言われ始め、

早急な対策と国際協調が求められるなか、

こういう状況が長引くほど世界中から顰蹙を買うだけです。

また、この状態のままで、

日本経済に悪影響を及ぼしたら誰が責任を取るというのでしょうか。

民主党は、過去、武藤氏が副総裁就任時にも反対していたので、

今回の総裁就任に反対なのも当然の姿勢ですし、

しかも今回も早い段階から武藤総裁には難色を示していたので、

与党政権側にも混乱の責任があると思いますが、

この混乱を見せられていると、日本経済に悪影響が出た場合に、

自民も民主もお互いに「あいつ等が俺達の言うことを聞かなかったからだ!」と、

責任の擦り合いをして政局に有利になるよう、

わざと混乱させているのではとさえ勘繰りたくなりますよ。

ただ、所信聴取も終った訳ですから、

民主党は明確な反対の理由をはっきり言うべきなのではないでしょうか。

それが主張できないからこそ、各メディアから、

民主党は無責任だのなんだのと言われても仕方ありません。


日経新聞 社説「不同意ありき」の民主党は無責任だ
朝日新聞 社説日銀総裁人事―腑に落ちぬ不同意の理由
産経新聞 社説【主張】日銀総裁人事 政治不況の引き金引くな







名塚元哉 |←ホームページ