毎日新聞 1月17日 <阪神大震災>13年の朝迎える 神戸では慰霊の「つどい」6434人が犠牲となられた阪神淡路大震災の発生から、13年目を迎えました。毎年のように、この日は午前5時ごろに目が覚めて、それから、あの時のことがフラッシュバックしたりしながら5時46分を迎えます。あの瞬間、被災した人全てに人生の物語があって、その物語が途絶えてしまった人と、物語が継続している人とに分かれました。1月17日は、いつも気が重いまま朝を迎えるわけですが、被災者の心にいろいろなものを残しながらも、神戸の街は目まぐるしい早さで復興し、他府県から引っ越してきた地震を体験していない人々が増え、震災を知らない世代が生まれ、震災など無かったかのように目まぐるしく変わってしまいましたが、復興住宅でのお年寄りの孤独死の多さなどを知るにつれ、心が通った復興だったのだろうかと考えさせられますし、あの日、激しい揺れと地獄絵図のような場所を多く目撃し、避難所生活を経験したわけですが、自分は家族を亡くしたわけではなく、当然の事ながら、最愛の肉親を亡くした人々のほうが、この日を迎える気持ちは比べようも無くつらいものであり、同じ地震を体験したとあっても、年月が経つにつれ、被災者同士の間で、心の隔たりというか格差のようなものが拡がてしまうのは、仕方のない事だとはいえ、年々、この日を迎える意味の重みが増しているように感じます。