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2007年12月23日(日) 遅すぎる決断

薬害肝炎、議員立法で一律救済 福田首相が決断

福田康夫首相は23日、薬害肝炎訴訟をめぐり、
全員一律救済に向けた議員立法によって解決を目指す方針を表明した。
官邸で記者団の取材に応じて明らかにした。

 福田首相は、「患者を全員一律で救済する議員立法を
自民党との相談の結果、決めた。公明党の了解も得た」と述べた。

 一律救済は、肝炎訴訟の和解協議の中で原告団が求めていたが、
国が難色を示していた。首相の決断で、
難航していた肝炎問題は解決に向けて大きく展開する可能性が出てきた。

(産経新聞 12月23日12時4分)


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議員立法の内容が分からないので、これについてはコメントできませんが、

決裂した和解案でも薬害患者全員は事実上救済可能だったようですが、

今度は、立法の形で、薬害患者全員救済の法的根拠を

作りますよという話なのでしょう。

 同じ一律救済の決断を下すにしても、

これでは、世論の反発の大きさや、

支持率が下がったことで気が変ったとか、選挙対策のためなどと、

国民に判断されても仕方がありません。

20日の段階で決断を下していれば、

福田首相の株もあがったでしょうが、

世論の反応を見てから態度を変えるようであれば、

一律救済に関しての決断は、国民からよくやったと褒められても、

態度を変えたことへの不信感は払拭できないだけではないでしょうか。

原告との軋轢は残ったままなので、

マイナスイメージだけが残っただけです。

ところで、原告のイメージが、マスメディアの伝え方が悪いのか、

お金にしか拘っていないと判断をしている人がいて、

飛躍しすぎている例を出したり、

具体的に間違っている言葉を使ってまで、

思いやりの片鱗すらない批判をしている人までいますが、

もう少し慎むべきだと感じます。

(わたしは、言論の自由は最低限保障されるべきものだと思っているので、
 そのまま残してありますが、目にあまる部分もあります。)

正直なところ、自分や家族がその立場なら、

原告の方々のように必死(感情的)になるのは当然だから、

そういった気持ちは理解するべきではないでしょうか。

 冒頭にも述べましたが、一律救済の議員立法の内容が分からないので、

今後、どうなっていくのかは未知数ですが、

経済的負担が軽減されることも患者さんたちにとっては、

喜ばしいところなのでしょうが、

副作用の少ない治療法の確立にも重点を置いて欲しいと思います。

いや、むしろ、これからは副作用の少ない治療法の確立にこそ

関心を寄せるべきではないでしょうか。

薬害によってC型肝炎となり、

長きに渡り投薬治療を行い、その記録を綴っている方々のブログを読むと、

日常生活への負担が大きく、

いかに辛いかということが理解できますので。









名塚元哉 |←ホームページ