今日の『ムーブ!』で、自転車の後ろに本棚に見立てた水車を取り付け、移動式図書館として全国を廻っている土居一洋さんのことを知りました。土居さんは三年前、人類が引き起こした数々の過ちが載った『百年の愚行』という一冊の写真集に出会い衝撃を受け、「自分には、いったい何が出来るのだろう?」と考え、まずは、自分が考えさせられたこの写真集を出来るだけ多くの人に知って(見て)もらおうと、なんと、勤めていた会社を辞め、自転車で全国の図書館を廻り、『百年の愚行』を置いてもらう活動を始めたのでした。 そして、その傍ら、自分が読んで良いと思った環境に関する本たちを、自費で購入して、旅先で出会った人々に無料で貸し出すのです。しかも返却は不要。ただし、最初に本を借りた人は次の人へ貸し、本のリレーをしてほしいということです。そうやって、かれこれ3年間もの間、全国を廻っています。 ふつう、環境問題や平和についての活動に取り組もうと思えば、自らの手でNPOやNGOを設立する、もしくはそういった団体に所属して活動するという選択肢が思い浮かびますが、この土居さんは、あえてそういった行動を選択せず、自転車で全国行脚。主に野宿で過ごし、本を購入する資金が底をついたらバイトで稼ぐ、そんな事をして何になるのだろう、という感想を持つ人のほうが、きっと多いことでしょうが、私は、そんな活動もありだと思います。しょせん、人間なんてのは、ちっぽけな存在にすぎません。ならば、小さな事からコツコツと、例えそれが、この先において実を結ぶのかどうか分からなくても、考えるきっかけを与えらあれればと、損得なんて考えず、行動を起こして、3年間負けることなく続けている勇気を称えたいです。正直なところ、私は、無謀だなんだと思われようが、我かんせずで行動に起こした土居さんが羨ましくてしかたがありません。関西方面はまだだということなので、いつか出会えたらと良いなと思うばかりです。関連リンク集:じてんしゃ図書館土居一洋さんのHP紹介記事:毎日新聞ユニバーサロン 自転車図書館:岡崎の土居さん、全国行脚 道行く先で貸し出し−−きょう出発 /愛知日刊サイゾー 自転車図書館があなたの街にもやってくる?