米特使“原爆で命を救った” web魚拓これは、前の国務次官で現在は核不拡散の特使を務めるジョゼフ氏が、3日、アメリカ国務省で行った記者会見で述べたものです。この中で、ジョゼフ特使は、アメリカによる広島と長崎への原爆投下について「さらに何百万人もの日本人の命を奪うところだった戦争を終結させることができたというのは、ほとんどの歴史家が同意するところだ」と述べて、原爆投下によって結果的に多くの日本人の命を救ったという認識を示しました。折しも日本では、久間防衛大臣が「悲惨な目にあったが、あれで戦争が終わったんだという頭の整理の中で、しょうがないと思っている」と発言したことの責任を取りたいとして辞任しており、原爆投下について日本とアメリカの認識の違いをあらためて際立たせる形となっています。ジョゼフ前国務次官の発言について、長崎の被爆者で原水爆禁止日本国民会議の川野浩一副議長は「無理やり理由を付けて原爆投下を正当化しようとするもので、許せない発言だ。こうして原爆投下を正当化するかぎり、ほかの国には核兵器を持たせない一方で、アメリカは『正義の核兵器だ』として持ち続けることになり、わたしたちが求めている核兵器の廃絶は実現できない」と話しています。(NHKニュース 7月4日 11時40分)-----------------------------(引用終了)----------------------------アメリカで慰安婦決議案が成立した際に、下院議員が、「日本はなぜ『I'm sorry.』の一言が言えないのか。」なんて言っていましたが、朝日 6月27日「アイム・ソーリー、難しい?」慰安婦決議巡り米議員web魚拓河野談話に始まり、歴代の総理大臣が謝罪し、安倍首相は公式な会見場所で謝罪しています。これ以外にも非公式の場でも何度も謝っています。賠償や保障も行ってきているわけですが、それでも、まだ謝罪を求められたり、「日本は歴史の記憶喪失」などと言われるしまつです。アメリカにこそ、「なぜ『I'm sorry.』の一言が言えないのか。」この言葉をそっくりそのままお返ししたい気持ちですが、日本は過去何十年前のことネチネチと「謝罪しろ」だの「金をだせ」だのと、はしたない事を言い続けるような文化レベルの低いことはしません。しかしながら、ジョゼフ特使の発言は到底容認できるものではなく、広島・長崎の市長や被爆者団体はこの発言に抗議すると思われますが、日本の与野党の政治家にしろ、マスメディアにしろ、久間氏の「しょうがない」発言を徹底的に糾弾したのであれば、ジョゼフ特使の原爆投下肯定発言に対しても、「いかなる理由があろうと、民間人の大量殺戮は肯定されるべきではない」と抗議するべきではないでしょうか。それが出来ないのであれば、結局、久間氏の発言に対しての批判というのは、批判されるだけの言葉ではありましたが、与野党は参院選のことを考慮し、メディアの多くは反自民・反安倍ゆえに出たただの批判だったということで、実は、被曝者や死んでいった犠牲者のことなんか、ほとんど考えていない、そこに深い意味は無かったということを証明するだけではないでしょうか。