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2007年05月15日(火) 3歳児は赤ちゃんじゃない。

慈恵病院赤ちゃんポストに男児 初日、父親に連れられ

親がさまざまな事情で育てられない新生児を匿名で受け入れようと、
熊本市の慈恵病院が設置した国内初の「赤ちゃんポスト」
(こうのとりのゆりかご)で、運用を始めた今月10日に
3歳ぐらいの男児が預けられ、保護されていたことが15日、分かった。
男児の健康状態に問題はないという。
男児が預けられたのは設置からわずか3時間後。
病院側では新生児の受け入れを想定してポストを設置しただけに今後、
議論を呼びそうだ。

 ポストについては「命を救う取り組み」として評価の声がある一方、
「子捨てを助長する」などと批判も根強いが、慈恵病院の蓮田太二理事長は
「事実だとしても、そうでないとしても、医療人としてコメントできない」
としており、詳しい状況について明らかにしていない。

 関係者によると男児が預けられたのは、
10日正午に運用が始まって間もない同日午後3時ごろ。
男児は福岡県から父親に手を引いて連れて来られ、自分の名前も話しているという。

 慈恵病院は熊本県警や児童相談所などに通報。
県警は保護責任者遺棄罪に当たらないかなどを調べており、
男の子を連れてきたとみられる父親を特定し事情を聴く方針。
警察庁幹部には「置かれる場所が生命を脅かすような
危険なところでなければ(同罪に)当たらない」との見方もある。

 「ポスト」は新生児相談室を改造し、病院東側の外壁に縦50センチ、
横60センチの扉があり、内部に保育器が置かれている。
扉を開けるとブザーやモニターが作動して看護師が駆け付ける仕組みだが、
今回の男児がどのような状態で置き去りにされていたかは明らかになっていない。
病院側はポストを、悩みを相談できる場所の“象徴”と位置付け、
スタッフとつながるインターホンを備えていたほか、保育器にも
「気持ちが変わったら連絡してほしい」などと書かれた手紙を置いていた。

(産経新聞 5月15日16時12分)


-----------------------------(引用終了)----------------------------

遅かれ早かれ、こういう事態も起こるのではないかと予想していた人は、

案外多かった思いますが、まさか第一号が3歳児になるとは・・・。

今後は、最初から「乳幼児限定」と書いておかなければいけませんね。

 初日にわざわざ県外から置き去りにしに来たということは、

正式に運用が開始される日を待ちわびていたのでしょうか?

保護責任者遺棄罪で捜査をしているそうですが、

言ってしまえば、保護責任者放棄のための箱であり、

生命を脅かすような危険なところでなければ問題が無いというのは、

確かにその通りだとは思いますが、

どちらにせよ保護責任者放棄には変りは無いと感じてしまいます。

病院側はポストに預けられる子供が何歳だろうが、

誘拐の場合も考えられたりするので警察には届け出るそうです。

赤ちゃんポストに預けられた第1号は、

どんな形であれニュースになって騒がれてしまうことは予想できましたが、

ある理由で育てられずやむにやまれず赤ちゃんを預けようと考えている親からや、

育児放棄から赤ちゃんを救う為にポストを設置しても、

例え、赤ちゃんの場合は預けた親が分からなかったとしても、

預けようとしている親にしてみれば、

警察に届けられるのであれば警戒されて、

本来の目的である赤ちゃんの保護には至らないのではないかと思ってしまいました。

なんにせよ、この赤ちゃんポストは、さまざまな議論を呼び、

難しく考えさせられることばかりが存在している場所だということは確かです。


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名塚元哉 |←ホームページ