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2007年03月17日(土) 断罪、断罪、また断罪!

ネットでは「日興の方が悪質」 ホリエモン実刑に批判

ライブドア前社長のホリエモンが2007年3月16日、東
京地裁から証券取引法違反の罪で2年6ヶ月の実刑判決を受けた。
06年1月の逮捕時にはネット上の掲示板やブログで、
ホリエモンを罵倒するカキコミと、応援のカキコミが入り混じり騒然となったが、
今回は「ネット上の空気」が当時とかなり違う。
「日興との比較で不公平だ」といった批判が多かった。

日興コーディアルとライブドアの差は何?
判決日が近づいた07年1月27 日、ヤフーのQ&Aサイト「知恵袋」にこんな質問が出た。

「日興コーディアルとライブドア、検察の動きの差は何? なんかありそうですね?!」

ベストアンサーに選ばれた回答は、

「ライブドアの起訴容疑と比べても遥かに巨額(粉飾の疑いが300億円)です。
(会計操作の)手口は似てますが、ライブドアの手口は単純でSPCを連結外にして
子会社株式の売却益を利益計上しただけですが、日興の手口は、
そこにEB債を組み合わせた、より高度で複雑な手口です」と日興の悪質さを指摘した。

2ちゃんのカキコミも、ホリエモンと日興を絡ませたものが目に付く。

「堀江が有罪は当たり前なんだけど、なんか納得行かない」
「日興コーデイアルは?上場廃止にもならず、逮捕者も出てない」
「日興があんなんだから堀豚にはマジで同情する。これはどうみても不公平」
「上に逆らうから、こうなるんだよ。利益誘導したり、天下りを積極的に
受け入れたり、そういうことをやっていかないと企業は生き残れない」
「これで宮内が執行猶予だったらすんげー笑う。
法治国家とか言うレベルじゃない。指示された判決だったと思うぞ」


「司法に失望した」と橋下弁護士が吼える

そして判決後の07年3月16日、「ヤフー掲示板」はこんなカキコミであふれていた。

「日興も有罪だったら、『やっぱり粉飾は悪いよね』くらいだなんだけど。
ホリエモンは好きじゃないけど可哀想になった」
「一番汚いのは日興の連中と、東証のグル連中。
ホリエモン君、悔しいだろうが、世の中とはそんなモンだよ」
「同じ粉飾決算でホリエモンは実刑で日興コーディアルは逮捕者ゼロ?
どうして!なんだ 当局は説明責任があるはず」
橋下徹弁護士は07年3月16日、テレビ朝日系「スーパーモーニング」で、
「バランスを欠いた判決だ!」として、こう吼えた。

「僕はもう失望しました。司法というのにね。利得に注目するのなら
詐欺罪でもなんでもやればいいわけで、(罪に問われたのは)
有価証券報告書の虚偽記載ですよ。政治資金収支報告書の虚偽記載は
どうなってるんだ、ということですよ。
世の中、バランスがあって、こんな事で、実刑で、しかも、
反省の態度がないと言っているが、否認して争っているわけで…。
(罪を)認めないと執行猶予がつかないと言うのなら、冤罪事件は山ほど出る。
刑の均衡を見て、しかも社長を辞任しているわけですから、
再犯ってないわけですよ。世間になびいてるとしか思えない」

( J-CASTニュース 2007/3/16)


-----------------------------(引用終了)----------------------------

ライブドア 投資会社を使って自社株売却益を売上に計上。
      赤字を隠していたわけではなくその額数10億。

日興コーディアル 子会社の金融派生取引の際の評価損を計上せず。
         粉飾額およそ180億円。さらに500億もの社債を発行


制裁
ライブドア 役員の逮捕、上場廃止、東京地検による強制捜査 実刑2年6ヶ月
日興コーディアル 5億円の課徴金でOK


メディアでも新聞は日興を批判したりしていますが、

TVはCMスポンサーになってくれるからか

ほとんど批判めいたものが出てきませんね。

私は堀江は最初から嫌いだったので同情はしませんし、

擁護しようとも思いませんが、

ライブドア、日興コーディアル証券、どちらも粉飾決算を実行しましたが、

日興は他の企業を査定する立場にすらある会社。

ライブドアは所詮は新興であり、

社会に対しての責任という事を考えれば日興の方が明らかに悪質で、

堀江を断罪するのであれば日興も断罪されるべきであろうと思います。

同じような感想を誰しもが持つのは当たり前のことで、

この件では、ネット世論の方がまともな感覚で物事を捉えています。

しかしながら、現実的に言えば、

日興はまだ立件されていないので比較対象になりえないとも思います。

要するに立件しようとしない検察側の姿勢が問題です。

日本の株式市場はその合法性や透明性で維持されてるわけではなく、

単に参加してる日本企業の体力が(少なくとも名目上は)

強いということを依拠としているわけで、

それを補完してる不利益の隠蔽黙認や

カルテル体質等諸々も(絶えず批判はされるけど)、

結局は市場としては是認されているのと、

また、日興が強制捜査され、経営陣が逮捕され、

マネックスが日興株の価値ゼロとし、上場廃止となれば、

ライブドア以上に投資家に大損害を与えたはずなので、

疑わしきは罰せずの、このような法の下の不平等が起こったのではないでしょうか。

上場廃止になる事が1番株主の利益を損ねるので、

この不平等をなくすには、粉飾で上場廃止という制度を変えるしかないのかも。

「罪を憎んで会社を憎まず」で粉飾に加担した人間は厳罰にしても、

企業に罪は無いという様にするというのはどうだろうかとか、

そういうバカバカしいことを考えました。


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名塚元哉 |←ホームページ