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2006年11月07日(火) 文科相宛ての自殺予告手紙で懸念されること。

いじめ苦の自殺予告手紙、文科相宛て届く

いじめを苦にした自殺を予告する文部科学相あての手紙が6日、
文部科学省に届き、同省は7日午前0時過ぎ、
銭谷真美・初等中等教育局長が異例の緊急会見を開いた。

 封筒のあて名には「伊吹文明大臣様」と書かれ、
中に大臣、教育委員会、校長、担任、同級生、その保護者、
両親に向けた計7通の手紙が入っていた。差出人の名前や地域、
学校名などを特定できるものは記載されていなかった。

 大臣あての手紙では、「8日までになにもかわらなかったら、
自殺します。場所は学校でします」とし、
「11日土曜日に自殺することを証明します」と書いていた。
「クラスのみんなへ」と原稿用紙に書かれた手紙の中では、
「なぜ僕をいじめるのですか。『キモイ』からですか『クサイ』からですか」
「なぜ僕をさけるのですか。なぜ僕のズボンをおろすのですか」などと訴えていた。

(読売新聞 11月7日3時3分更新)


ほか関連ソース:

毎日新聞:自殺予告手紙:「生きていくのがつらい」……手紙全文

毎日新聞:<自殺予告>文科省通知「豊」消印に注目 差出地「豊島」か
毎日新聞:<自殺予告>差出人可能性の21都道府県の学校 朝から対応

------------------------------(引用終了)---------------------------

学校と教育委員会が対応してくれないのなら、

国やメディアに訴えようというのは合理的な思考ですが、

でも、SOSを出しておきながらも、

何処の誰だか特定できる箇所が何一つないだけに、

すぐに救済できる手立てがありません。

「8日までに解決されなかったら11日に自殺します」

「ぼくをいじめた人も後で自殺してください。
 守らない人はうらみ殺します。」なんて

あれだけの文章量でSOSと怨みを書いておきながら、

匿名で場所等が特定できないように書いているあたりから、

愉快犯の可能性も捨て切れませんが、

事実であるのならば、大臣が迅速な対処を行ってくれたというだけでも、

手紙を出した子供は、まだ希望が持てることでしょうし、

消印の「豊」の字から、21都道府県の学校が対応に追われるので、

実際にその地域の学校で、いじめを受けている子供がいるならば、

教育委員会や校長が多少でも自分の学校のいじめを

見て見ぬふりもできなくなるでしょうし、手紙を送った本人以外の子供達も

やっと救われる可能性はあります。

しかし、この手紙が大々的に扱われることによる危険性もあります。

これが本当のSOSか愉快犯からの手紙かは、

今のところ定かではありませんが、

全然関係のないいじめっ子が、このニュースを下に、

「おまえも11日に自殺しろ」とか言って、さらなるいじめのネタにしたり、

「11日の学校」という決められた期日と場所で行われる

「自殺」が世間で大きく取り上げられる事で、

「豊」がついていない関係のない地域のいじめられている子供が、

11日に自殺しちゃおうと便乗して各地の学校で自殺を行うという、

複数自殺が同時進行する懸念もあると思うのですが、

そういう事態も文科省やマスメディア、今回の条件には該当しない

地域の学校は考慮しているのでしょうか。

ここ最近のいじめ自殺の報道によって自殺が連鎖していますから・・・。

また、今後、類似の手紙やメールが、

関係機関やマスメディアに殺到することも予想され、

その中には、愉快犯もいることでしょうが、

そういうことも踏まえつつ、全ての手紙・メールに対して、

今回と同じように迅速で平等な対応が取れるのでしょうか。

そして、そちらばかりに注目すると、

手紙どころか何もできないで、ただいじめを受けている

子供からのSOSに学校側がさらに鈍化してしまう恐れもあるのでは。





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名塚元哉 |←ホームページ