対「北」制裁に慎重=日中首脳会談、来月の実現目指す−小泉首相>小泉純一郎首相は9日午後、アジア欧州会議(ASEM)首脳会合閉幕を受け、>ベトナムのハノイ市内で内外記者会見を行った。>拉致問題に絡み、自民党などから北朝鮮への経済制裁を要求する声が出ている>ことについて首相は、「(制裁が)有効に働くかを考えなければならない。>『制裁先にありき』より、日朝平壌宣言に基づき、誠意ある対応を粘り強く働き掛ける」>と述べ、現時点での制裁発動に慎重姿勢を示した。> その上で首相は、11月中旬に平壌で開かれる実務者協議では>北朝鮮側に行方不明者の安否の解明を強く求めると同時に、引き続き、>核問題の6カ国協議の早期再開を呼び掛ける方針を強調した。問題なのは、11月の実務者協議でも、これまでと同じように曖昧な回答しかなかった場合です。ASEMの会議で、北朝鮮の核問題は平和的に解決すると話し合いで決まった以上は、北が核問題に誠意ある対応をしてこなければ拉致も加えてもらい国連の安保理決議に持っていくという手もあるでしょう。11月の大統領選挙でブッシュ政権が続くのならば、安保理に行き、世界規模の制裁発動の可能性は非常に高いとは思いますが、がしかし、ケリー政権が誕生などということになったらどうなることか・・・。北が望む2国間協議に流れたりする可能性もありえます。日本としては、ケリー政権が誕生した場合の戦略も考えておかなければいけませんが、はたして戦略をもっているのでしょうか。自分は経済制裁発動賛成派ですが、やるならやるで、完璧に近いものにしておかないといけません。日本だけで制裁を発動しても、中国や韓国からお金や物が流れるような中途半端な制裁なら、折角制裁カードを切っても意味がなくなってしまいますから。(特に海上封鎖は難問だらけだそうです。)「経済制裁をしろ!」の世論の声が、ますます高まる中、「経済制裁すらしそうにない日本政府」と、相手に安心感を与えてしまうような謝ったメッセージを日本の最高指導者である総理大臣が発することには、かなり問題があります。これでは、いつまで経っても向こうはダラダラして時間稼ぎを行うだけです。6カ国協議や大統領選挙を見据えているのであるのならば尚更、ブラフであったとしても「次回の実務者協議で誠意ある対応がなければ経済制裁も選択肢の一つにある」くらいの発言はせめて言えたはずですが・・・。対北「圧力」に軸足 政府、経済制裁には依然慎重> 政府は七日、日本人拉致問題の解決に向け、>対北朝鮮政策の基本方針である「対話と圧力」のうち、>「圧力」を強めていく方針を固めた。>八日の日朝国交正常化交渉に関する関係閣僚会議専門幹事会でこの方針を確認する見通し。>北の誠意ある対応を引き出すにはいっそうの「圧力」が不可欠と判断した。>ただ、経済制裁については「逆効果になる恐れもある」(政府高官)と>慎重姿勢を崩しておらず、北の出方を見極める方針だ。> 小泉純一郎首相は九月下旬、首相官邸に外務省の藪中三十二アジア大洋州局長らを呼び、>強い口調で交渉方法の見直しを指示している。> 対北方針をめぐっては、町村信孝外相が経済制裁の可能性に言及。>自民党の拉致問題対策本部も経済制裁を視野に入れた協議の必要性を>指摘しているが、政府は>(1)実務者協議そのものができなくなる恐れがある>(2)北朝鮮の核開発問題に関する六カ国協議に影響が出る−として、>将来の検討課題にとどめる方針だ。「経済制裁」は日本側の最大のカードですから、あらゆるルートで資金が流れる事を断ち切る対策などを練って最大限の効果が期待できるタイミングで切ることを考え、あえて「のほほん」とした態度を小泉首相がしているのであればいいのですが、まずそれはないでしょうね。あと忘れてならない事は、経済制裁をすれば北朝鮮から何らかの譲歩を引き出せる可能性は高くなりますが、こちらが望む全面譲歩は、あまり期待できないかもしれないという事、政府が言ってるように、>(1)実務者協議そのものができなくなる恐れがある>(2)北朝鮮の核開発問題に関する六カ国協議に影響が出るという事態もありえるという事も、今一度私たちは認識しておかなければいけません。しかし、経済制裁を発動した瞬間から、「納得できる対応をすれば制裁を解除をする」というカードが発生して、そのカードを交渉に使うことが出来るということも事実です。11月の日朝実務者協議の結果が出るまではイライラが続きそうです。 ↑良かったら押して下さいまし。Myエンピツ追加